2012年01月22日

美容皮膚科とは?(導入編)

 最近、美容に興味をもたれる方が多いと思います。美しい、健康な肌を手に入れたいのはもっともなことです。しかし、一言に美容と言っても、人それぞれに悩みも異なり、目標も異なるとは思います。そこで今回は、美容皮膚科はどのような疾患を取り扱っているのかについておおまかにお話します。一部に美容外科、形成外科の治療内容も含みます。

取扱いの内容には下記のようなものがあります。詳しい治療は次回から数回に分けてお話しますので、今日は簡単に導入までとします。

1.加齢による肌変化の改善(しみ、しわ、たるみ、まぶたの下垂など)
最もこの悩みが多いと思われます。若々しい肌と、年を取って見える肌の違いはなんでしょうか?肌の透明感、はり、きめ、うるおいなどが影響を与えています。30代ぐらいになると少しずつ肌のくすみ、小さなしみが気になりはじめ、40代50代になると、しみも大きなものができたり、いぼ化してふくらんできたり、眉間や額のしわや、目尻の小じわが気になりだします。その後50代、60代と年齢を重ねるにつれて、次第に上まぶたのたるみや下まぶたのたるみ、ほうれい線のたるみが気になりだします。70代近くになると口周囲にもしわがでてきます。
icon76治療シミ、いぼ、くすみに関してはレーザー治療、外用治療などを行い、まぶたなどのたるみに関しては、たるんだ皮膚の切除を、しわに関してはボトックスやフィラー(ヒアルロン酸など)の注入などがあります
しみ治療前
治療後

くすみ治療前
治療後

2.肌トラブル後の皮膚状態の改善(ニキビ、毛包炎後の炎症後色素沈着や陥凹、肥厚変形、及び、かぶれ、アトピーなどの湿疹後の炎症後色素沈着など)
炎症がひどいニキビ後などは赤味がいつまでも続き、しみになってしまったり、皮膚のでこぼこが気になったりします。また、かぶれなどの湿疹においても、いつまでも治らずに長引くと、炎症後の色素沈着を起こします。
icon76治療:主に外用治療ですが、他にもイオン導入や、ニキビ後の陥凹変形にはピーリング、肥厚には注射などがあります。

にきび痕治療前
治療後

3.先天性及び後天性腫瘍による皮膚変化の改善(ほくろ、いぼ、赤あざ、あざなどの治療)
皆さんがよく見かけられるものには、ほくろ、いぼなどがありますが、それ以外にも先天性の血管腫(赤あざ)や黒いあざや、いろいろな皮膚皮下腫瘍が存在します。
icon76治療:レーザーが行えるか、手術をするかは腫瘍の性状により様々ですが、基本的には切除です。


4.傷あとの改善(外傷(けが)後、熱傷後(やけど後)色素沈着、瘢痕、ケロイドなど)
けがややけどが皮膚の浅い部分までの場合、傷は早期に治るのですが、その後炎症後の色素沈着(しみっぽくなる)を起こしやすいものです。
一方、真皮深層(皮膚の深いところ)に及ぶけが、やけどなどは瘢痕化しやすく、場合によってはケロイド状になってしまいます。
icon76治療:炎症後色素沈着は外用治療、瘢痕は切除、ケロイドは注射などがあります。

5.毛の悩みの改善(脱毛、円形脱毛症および脱毛レーザーなど)一言に脱毛と言っても色々な要因でおきます。円形脱毛、男性型脱毛、出産後の一過性の脱毛など様々です。
icon76治療:脱毛の種類により異なります。男性の脱毛はプロペシアの内服、円形脱毛にはステロイドの内服、外用他があります。

6.刺青(怪我のあとの外傷性刺青、入れ墨)
けがした時、皮膚の中に砂などの異物が残留したり、鉛筆で刺した後には外傷性の刺青になることがあります。また、自ら入れた刺青、アートメークなどもあります。
icon76治療:レーザーによる治療が基本ですが、場合によっては、切除術を行うこともあります。
治療前
治療後

以上です。

icon99悩みを解決して、健康で、正常で、すっきりとして、若々しく、明るいはりのある肌を取り戻せたら、気持ちも前向きになれ、更にいろいろなことに積極的になれる可能性がひろがります。face02
  

Posted by yoshiko at 13:52

2011年11月23日

肌質ごとのスキンケア、および12月、1月の肌トラブル

 前回がしみ、皮膚腫瘍についてお話しましたので、今日はそれぞれの肌質ごとの起きやすい疾患、肌トラブル、およびスキンケア上の注意点、治療などについてお話しします
icon76脂性肌:もともと皮脂の分泌の多い肌の方です。


起きやすい疾患、肌トラブルニキビ、脂漏性皮膚炎など
スキンケア上の注意点:ダブル洗顔が基本ですが、このような肌の方でも冬場は部分的に乾燥することがあります。また、脂漏性皮膚炎の場合(赤味があり脂漏性のふけのようなものがでている場合)、湿疹化している状態なので、洗いすぎるとかえって悪化します。ソフトに洗顔しましょう。
治療:脂性肌のニキビ、脂漏性皮膚炎に関しては、ビタミンB群の内服が効果的です。
ニキビに関しては、程度に応じて、ニキビ出し、イオン導入、抗菌剤外用やディフェリンゲルやトレチノインなどの毛穴の異常を改善し、毛穴のつまりをとる外用薬などを使用するとよいでしょう。他にピーリングなどもあります。
 脂漏性皮膚炎ニゾラールクリームなどの外用をします。場合によっては、ステロイドを使用することもありますが、不適切に使用すると酒さ様皮膚炎などになることがありますので、必ず医師の指導を守り、長期に使用することのないようにしてください。

icon76乾燥肌:すぐ肌がつっぱり、皮がむけたりする肌です。


起きやすい疾患、肌トラブル皮脂欠乏性湿疹、かぶれ、小じわ、乾燥によるニキビなど
スキンケア上の注意点:この肌の方は洗顔をしすぎてはいけません。特に冬場は通常より湿度、気温ともに低いので、更に乾燥しがちになります。朝の洗顔はぬるま湯、または水だけにし、夜もクレンジングを中心に行い、ダブル洗顔などをしない方がよいでしょう。自分ではよごれを落としているつもりでも、大事な皮脂までとってしまっているケースが多くみられます。(皮脂は余計なものが肌に侵入しないように肌を守ってくれているものなのです。)洗顔後はいろいろつけるより、香料や美容成分などの含まれていない低刺激の保湿製品を必要な分だけ使用しましょう。いろいろ使用すると、肌が傷んでいる場合、かぶれやすくなります。また、シャンプー、リンス、歯磨き粉なども、顔につく界面活性剤なので低刺激なものを選び、適切に使用しましょう
治療乾燥だけならプロぺトなどのワセリンで肌を保護したり、保湿剤を使用します。
しかし、赤味、かゆみなどの炎症を伴っている場合は湿疹化していますので、医師の指導のもとに、適切な強さのステロイドなどを使用します。このような場合も、原因となることを取り除くのが一番大事です。つまり。スキンケア(上記)に気を付け、かぶれている場合は原因となる物質、製品を使用しないようにしましょう。
 小じわに関しては、保湿剤の使用、エラスチダームアイクリームなどの小じわに効果がある製品などを肌状態に合わせて使用します。

icon76混合肌:混合肌の場合はケースバイケースです。自分の肌の置かれている状況に応じて判断し、スキンケアを行いますが、わからない場合は自己判断せずに医師に相談しましょう。

icon76酒さ:いわゆる赤ら顔の肌の方です。調子が悪い場合は赤い丘疹(ぶつぶつ)ができる場合もありあります。


起きやすい疾患酒さ様皮膚炎です。これは脂漏性皮膚炎などに対し不適切にステロイドを使用した場合や、顔面に比較的長期にステロイドなどを外用した結果生じる肌トラブルです。
スキンケア上の注意点オイルが含まれている製品はよくありません。オイルクレンジング、乳液、クリーム、リキッドファンデーションなどは使用しないようにしましょう。また、アルコールやメントールなどが含まれている製品もよくありません。洗いすぎないようにし、クレンジングを中心に行い、石鹸は使用しないようにしましょう。
治療:酒さ様皮膚炎は難治性です。しかしながら、根気強く治療すれば改善しますので、自己判断せず、早めに専門の皮膚科を受診しましょう。


icon99最後に12月、1月の肌トラブルについてお話します。
この時期は冬場の乾燥が気になる季節です。

1.皮脂欠乏性湿疹
スキンケア:まずは洗いすぎない、熱いお湯に長時間つからないことが重要です。湯船につかるよりシャワーの方がよいでしょう。入浴後には保湿剤を外用しましょう。
治療:湿疹化した場合は早めの治療が必要です。特にじくじくしている場合は早めに病院を受診しましょう。ステロイドの外用、保湿剤の外用を行います。
2.熱傷
ホッカイロ、湯たんぽ、暖房器具などを使用するようになると、熱傷を起こすケースがでてきます。暖房器具を使用したまま入眠したりしないようにしましょう。低温でやけどをしてしましい、深いやけどとなってしまいます。
応急処置:すぐに、流水もしくは保冷剤をタオルなどに包んで冷やしましょう。20分~30分程度冷やすとよいでしょう。自己判断で外用はしない方がよい場合が多いので、早めに病院を受診しましょう。
治療:浅い場合は軟膏処置で治りますが、深い場合は壊死した組織を切除し、植皮などが必要な場合もあります。

3.乾燥によるアトピー性皮膚炎などの悪化
皮脂欠乏性湿疹に同様です。また、原因となるスギが1月の下旬より飛散しはじめますので、アレルギーのある方は気を付けてください。早めに抗ヒスタミン剤の内服をしましょう。face02

  

Posted by yoshiko at 11:48

2011年09月18日

10、11月の肌トラブル(乾燥、腫瘍、しみ他)

 秋になると夏の蒸し暑さから解放される一方、気温、湿度が下がり、肌が乾燥し始めます。この時期のトラブルは下記のごとくです。face02
1.肌の乾燥
2.アレルギー(秋の植物他)
3.日焼け後のしみなどの悩み

4.その他

 また、暑さが少しずつ落ち着いてきたら、腫瘍、しみなどの治療によい季節になります。(もちろん悪性の場合や、早めに切除した方がよい腫瘍の場合はその限りではありませんが)

 本日は肌乾燥、アレルギー対策と、久しぶりにシミ、腫瘍治療のお話をします。

1.肌乾燥、アレルギー対策
icon76スキンケア:この時期は次第に湿度がさがり、肌が乾燥しはじめます。夏の間、多かった皮脂も次第に分泌が低下してきます。9月下旬から10月中旬ぐらいまでは肌がまだ秋の湿度、気温に対応できない状態ですので、洗顔の際は洗いすぎに気を付け、夏場よりも軽めに洗顔しましょう。乾燥するなと思ったら、石鹸などは使用しないようにしましょう。また、乾燥する部分に適度な保湿をするのもよいでしょう。
アレルギー対策:この時期にアレルギー性鼻炎や結膜炎、アレルギー性皮膚炎の症状がおきる方は、病院で秋の植物などのアレルギーがないか調べてみるとよいでしょう。まずはアレルギーの原因となるものをなるべく排除し、皮膚炎に対しては、皮膚科で外用薬や抗ヒスタミン剤などを処方してもらいましょう。

icon99次にしみについて
 しみ一言で言っても様々で、当然しみの種類により治療法も異なります。まずはシミ治療を行っている美容皮膚科、形成外科などでしみを診断してもらい、適切な治療を受けられるとよいでしょう。

 では、よく見かけるシミについて、種類と治療について見ていきましょう。
1.肝斑

 トランサミン内服などに加えハイドロキノンの外用などが主流で効果的ですが、施設によってはレーザートーニングなどをおこなっている所もあります。(ちなみに当院では肝斑に対するレーザー治療は行っていません)
2.老人性色素斑

 濃いものはまずはQスイッチレーザーを行うのが効果的です。非常に薄いものや、レーザー治療でも十分取れなかったもの、あるいはレーザー後の色素沈着に対し、トレチノイン、ハイドロキノン治療を行うと更に効果的です。
 尚、しみの一部が膨らんでいる場合は、老人性いぼ(脂漏性角化症)化しているので、その部位には炭酸ガスレーザーを追加します。
3.雀卵斑(そばかす)

 日差しの影響で濃くなるのでまずは日焼け防止が一番ですが、出来て気になる場合は、レーザー治療、外用治療(トレチノイン、ハイドロキノン治療)など比較的どの手段も効果的です。
4.遅発性太田母斑

 一見、そばかすに見えるのですが、そばかすとは色調が異なり灰色紫ががった小さな色素斑です。しみが皮膚の深いところ(真皮)に存在しますので、深いところにも効果的なQスイッチレーザーを行います。その後、一過性に濃くなることが多いので外用治療でレーザー後の色素沈着の治療を行うとよいでしょう。
5.その他

icon99最後に皮膚腫瘍についてお話します。
 皮膚腫瘍には良性と悪性があります。心配になるのは悪性ではないかという点だと思います。悪性の皮膚腫瘍は、形がいびつ、色素むらがある、急に大きくなる、出血をするなどの症状がありますが、すべての特徴がみられるわけでもなく、腫瘍によっても特徴が異なり、また、日光角化症のような表皮内癌の場合、一見湿疹のように見えることがあります。おかしいなと思ったら皮膚科を受診しましょう。また、いろいろと触ってしまうと判断がしにくくなったり、より病状が進行したりしますので、決して自己判断で処置をしないようにしてください。
 一方、良性の腫瘍外見上比較的左右対称で、秩序を保っている印象があります。
 ありふれた腫瘍から、比較的珍しい腫瘍まで様々ですが、ウイルス性のイボ以外は基本的には切除をすることが根治につながります。しかし、腫瘍の種類、数、出来ている部位などによっては切除以外の治療を選択することもあり、状況に応じてベストな方法で治療を行います。
 良性なのでいつ治療をおこなってもよいように感じますが、①炎症を起こしていない時(化膿を含め)、②可能なら、比較的小さなうちに、多発しないうちに行うのがよいでしょう。

icon76よく見かける腫瘍について治療法
1.粉瘤:切除します。化膿している場合は、まず切開排膿をし、炎症を抑えます。

2.ほくろ:切除します。顔面の小さな、比較的色の薄いほくろ、頭部のほくろなどは炭酸ガスレーザーによる焼灼切除の適応になります。

3.老人性いぼ(脂漏性角化症):炭酸ガスレーザーによる焼灼切除をします。色の濃いもの、診断がはっきりつかないものなどは、切除術を行い病理検査をします。


4.尋常性いぼ(ウイルス性いぼ):液体窒素による冷凍術などをおこないます。

5.ひ粒腫:針による切開を行い、内容物を圧出します。

6.汗管腫:炭酸ガスレーザーによる焼灼を行います。少しずつ目立たなくなりますが、根治術ではありません。

7.脂肪腫:摘出術を行います。

8.軟性線維腫:切除、炭酸ガスレーザーによる焼灼切除を行います。

9.石灰化上皮腫:切除術を行います。

10.ガングリオン:まず穿刺術を行います。手術で摘出する方法もありますが、再発することがあります。
11.その他

 今回は多岐にわたりいろいろとお話ししましたが、いずれの疾患も専門的に診察しないとわからないものも多いので、まずは皮膚科、形成外科など専門の科を受診され、相談されるのがよいでしょうface02
  

Posted by yoshiko at 11:16

2011年07月25日

8,9月の肌トラブル

 8月は日差しが強く、夏休みなどで海、山などのレジャーも多くなり、クラゲ刺傷、虫刺され、日焼けによる肌トラブルなどが目立つようになります。9月は、8月よりは日差しが弱まりますが、まだまだ紫外線が強い時期ですので、8月と同様に注意が必要です。また、夏の間に浴びた日差しによる影響がすこしずつシミなどとしてはっきりしてくる時期です。この時期の注意点は、予防です。
1.虫刺され、クラゲ刺傷
虫さされ1
虫さされ2
icon76予防:山などに行く場合は長袖などを着用し、肌の露出を少なくしましょう。(ただし、覆いすぎて熱中症にならないように気を付けてください。)虫よけのスプレー、携帯の虫よけグッズなどを利用するとよいでしょう。海の場合も、日差しや虫をよけるために、泳いでいるとき以外は通気性の良い長袖を上から羽織るとよいでしょう。クラゲが出やすい時期には泳がないようにしましょう。
icon76治療
虫に刺された場合:冷やしましょう。ひどい時は早めに皮膚科を受診しましょう。ステロイド剤の外用などを行います。
クラゲ刺傷の場合:痕になりやすいので、早めに皮膚科を受診し治療をうけましょう。
2.日焼け

icon76予防:海、山に行く場合は、必ず日焼け止めを塗布し、まめに塗りなおしましょう。また、日差しを避け、熱中症を避けるためにも、必ず帽子を着用しましょう。無防備に日焼けすると、強い紫外線の影響で、思わぬ熱傷(日光皮膚炎)を起こし、後々しみになったり、場合によっては皮膚癌を生じることもあります。
icon76治療:冷やしましょう。日焼けした皮膚をこすったり、石鹸をつけて洗ったりしないようにしましょう。水疱化している場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。熱傷(やけど)に準じた治療を行います。
 顔面の場合は、水疱化していない場合は炎症が落ち着いた時点で、イオン導入などを行ったり、ビタミンCローション、ハイドロキノンの外用、内服などを行います。
しみになってしまった場合は、しみの種類に応じた治療をおこないます。


icon76日焼けなどによるしみの治療
 はっきりした老人性色素斑の場合はQスイッチレーザーが効果的ですが、日差しの影響を受けやすい方の場合、日差しが弱まってから(9月下旬以降)の治療の方がよいでしょう。そばかす(雀卵斑)の治療も同様です。
なんとなくくすみが目立つ場合や、かなり薄いしみの場合、またレーザー治療で十分取れなかったしみ、レーザー後の色素沈着、にきび後、外傷、炎症後の色素沈着などに対しては、レーザー治療ではなく、外用(トレチノイン、ハイドロキノン)治療が効果的です。この治療は夏場でも開始できます。
 肝斑に対しては、トランサミンの内服や外用治療を行います。
  
 *9月も後半になるとすこしずつ汗、日差しが弱まりますので、夏に治療を保留していた顔面、頸部、頭部などの露出部の腫瘍切除、汗をかきやすい部位の腫瘍切除も考えてみてもよいでしょう
  

Posted by yoshiko at 10:19

2011年05月26日

6、7月の肌トラブル

 最近は心地よい気候の季節がなく、5月でも気温が30℃になったりと亜熱帯化している感じさえします。
また、6月になると梅雨に入り、湿度も増してきます。この時期に多い肌トラブルについてお話しましょう。face02
 icon996月はやはりカビ、真菌が原因となる疾患が増えます。icon76カビ、真菌が原因の疾患は下記のものです。
1.水虫(白癬):すでに5月頃より症状(小水疱、皮むけ、びらんなど)がでている方も、この季節更に悪化しがちになります。白癬は足以外にも、陰部や体幹部など蒸れてしまう部分にもできることがあります。環状に広がっていくのが特徴です。
足白癬
体部白癬
治療:皮膚科で真菌検査をしてもらい、白癬の場合は抗真菌剤などの外用、爪白癬の場合は抗真菌薬の内服が必要になります。
2.マラセチア毛包炎:胸、背中、頸すじにニキビのようなものができます。高温、多湿で悪化します。

治療:吸湿性の良い下着を着ましょう。合成で蒸れやすい素材のものはよくありません。まめに汗を拭きましょう。抗真菌剤を外用します。
3.癜風:まるでシミのような褐色の斑が体幹部にできます。マラセチアという皮膚にいる常在の真菌が原因です。

治療:皮膚科で真菌検査をしてもらい、マラセチアが存在するようなら、抗真菌剤の外用をします。やはり、蒸れにくい下着を着ましょう。

icon99カビ、真菌以外でも、この季節は虫や細菌が原因でおきる疾患が多くなります。
4.チャドクガ皮膚炎(毛虫皮膚炎):椿などの葉の裏にいる毛虫の毛が原因で、かゆみを伴う紅い皮疹が局所的に生じます。毛虫に直接触れなくても、木の剪定作業などでおきることがあります。


治療:ステロイドの外用をします。
5.とびひ:じくじくした湿疹が急に広がります。アトピー性皮膚炎がある方などは、細菌感染に弱いので特に注意が必要です。

治療:湿疹をこじらせないうちに、早めに皮膚科を受診しましょう。抗生剤の内服や、亜鉛華軟膏、ステロイドの外用など症状に応じて選択します。
6.化膿:粉瘤などの皮下腫瘍が炎症を起こしやすくなったりします。
治療:粉瘤などは炎症を起こす前に皮膚科、形成外科で切除をしてもらいましょう。炎症を起こしている場合は皮膚を切開し、膿を出す応急処置をします。
7.虫さされ:薄着になり、海や山と活動範囲が増えるので虫にさされる機会も増えます。

治療:症状に応じて、ステロイドの外用などを行いますが、ムカデ、蜂などの毒性の強いものに刺された場合などはすぐに医療機関を受診しましょう。腫れている場合は温めてはいけません。冷やしましょう。

icon99日差しによる疾患としては次のようなものがあります。
8.日光皮膚炎(いわゆる日焼けによる紅斑、水疱形成など):強く日焼けをした場合におきます。

治療:日焼け止めを外用し、不用意に日焼けをしないようにしましょう。後々、シミや皮膚癌の原因をなることがあります。おきてしまったら、冷やして早めに皮膚科を受診しましょう。症状に応じてステロイドの外用などをします。
9.そばかすなどの増加:夏場はどうしても増えてしまいます。

治療:日傘、日焼け止めなどで予防するのが一番ですが、増えてしまった場合は、秋など日差しが弱まってから、レーザー治療、美白剤(トレチノイン、ハイドロキノンなど)の外用治療などを行うとよいでしょう。
10.その他
  

Posted by yoshiko at 07:10

2011年04月11日

4.5月の肌トラブル(ニキビ、肌荒れ、水虫など)

 4月は入学したり、就職して新しい仕事を始めたりと、新生活をスタートする方が多い時期です。また、自分自身が新スタートでなくても、職場のメンバーが変わったりと周りの人も何かと気を使ったりストレスのかかる時期でもあります。
今日はこの時期よく見られる疾患、対策、治療についてお話します。
1.新しい生活スタートによるストレス、化粧などによるニキビなどの悪化
対策:なるべく睡眠をとり、食生活のバランスに気をつけましょう。化粧品はいろいろつけず必要最小限にしましょう。オイル系の化粧品は控えましょう。
治療:症状に応じて抗生物質の内服や、ディフェリンゲル、ダラシンTゲルなどの外用を行います。ニキビ出しやイオン導入、ピーリングに加え、ニキビの症状が激しく、ニキビ痕などが気になる場合は、トレチノイン、ハイドロキノン治療などを行うことがあります。
治療前
治療中
2.皮膚アレルギー症状(ヒノキ、スギなどの飛散による)
対策:花粉症などのアレルギー既往がある方は、マスクなど着用し、なるべくアレルゲンにさらされないようにしましょう。この時期は乾燥しがちになりますので、洗顔剤の使用を控えめにし、化粧品を新しく変えたりするのは控えましょう。(不用意に変えると、肌が荒れている分、内容成分に感作されやすくなり、かぶれたりすることがあります。)
治療:まずスキンケアを見直します。加えて、症状に応じて抗ヒスタミン剤の内服、ステロイドの外用、ワセリンなどによる皮膚の保護、保湿剤の使用などを行います。
3.不慣れな仕事からくる怪我(やけど、切創、機械にまきこまれることによるの挫傷など)
対策:作業中には注意を怠らないようにしましょう。作業上、安全な服装の上、仕事に臨みましょう。職業によっては衣類の袖、靴などにも気を配りましょう。
治療:怪我をした場合は速やかに最寄りの医療機関で治療を受けましょう。怪我をして縫合などが必要な場合、時間がたって縫合すると(6~8時間以上)細菌などが繁殖して結果が悪くなる場合があります。やけど場合は、いろいろ外用したりせずに、とにかく冷やして早めに医療機関を受診しましょう。
4.水虫の症状の顕著化

対策:蒸れない靴下、靴を履きましょう。ウールの靴下、ナイロンストッキング、ビニール靴、きっちり覆われた革靴などは蒸れやすいです。
治療:疑わしい場合は皮膚科を受診しましょう。真菌検査などで白癬の場合は、抗真菌薬の外用、爪白癬の場合は抗真菌薬の内服を行います。
5.日差しが強くなることで雀卵斑などのしみが目立つようになる、ストレス、ホルモンバランスの崩れによる肝斑の増強など
対策:日傘、帽子、日焼け止め、サングラスなどを使用し、なるべく紫外線から肌を守りましょう。また、喫煙、不摂生(睡眠不足、バランスの悪い食生活など)は慎みましょう。これらは体を錆びつかせる活性酸素を体内で増やし、しみだけでなく細胞の老化を早めます。
治療:レーザー治療、トレチノイン、ハイドロキノンなどの外用治療、トランサミンなどの内服治療、イオン導入などがあります。しみによって効果が異なりますし、治療によりダウンタイムも様々です。しみの内容によってはいろいろな治療を組み合わせて行うこともあります。しみの内容は診察しないと判断がつきにくいので、まずは美容皮膚科、形成外科などを受診され相談されてください。
そばかす治療前
そばかす治療後  

Posted by yoshiko at 12:01

2011年03月16日

救急時の傷判断、治療、傷痕にしないコツ

 今回は大震災のこともありますので、日常で注意すべき救急時の傷などに対する対応、処置などをお話します。face01
icon76傷の場合
1.異物が混入している場合は丁寧に流水で洗い流します
(石鹸などは刺激になりますので使用しない方がよいです。)
2.深く異物(砂など)が入り込んでいる場合は、使用していない歯ブラシなどで除去します。
3.すりむき傷などは乾燥させないように軟膏などを外用するか(乾燥させない方が傷の治りがよいです)、きれいな傷の場合はキズパワーパッドなどを使用します。(ただし、汚染された傷には使用してはいけません)
4.深い傷の場合は最寄りの病院で処置(縫合など)をしてもらいましょう。
icon76打撲の場合
1.冷やしましょう。(湿布はいけません)
2.打撲したところをおさえた時強い痛みがある場合、動かしにくい場合、変形している場合、腫れ(腫脹)が強い場合には、骨折などの可能性もありますので、医療機関に診せましょう
 また、なるべく動かさないようにしましょう。(布や木片などを使用し副木代わりにするのもよいでしょう。)
icon98顔面の場合は形成外科、四肢、体幹部の場合は整形外科が適切です。
3.入浴、飲酒、サウナ、運動などは控えましょう。
icon76やけどの場合
1.冷やしましょう
2.いろいろ外用すると逆に悪化する場合がありますので、早めに皮膚科、形成外科などを受診しましょう。(特に低温熱傷(湯たんぽ、カイロなどによるやけど)は深くなりやすいので要注意です。)


icon76化膿、炎症病変の場合
1.傷ややけど、場合によっては水虫などを放置すると、細菌が感染してひょう疽、蜂窩織炎などに至ることがあります。こうなった場合はすぐに最寄り病院を受診してください。
 抗生物質の投与や、切開排膿、洗浄処置などが必要になります。このような状況にならないためにも早めの対応、処置をされてください。
ひょう疽
蜂窩織炎
2.傷などの急性の病変でなくとも、アテローム(粉瘤)などの腫瘍が炎症を起こし、痛み、赤み、膿などが出てくることもあります。このような場合も早めに皮膚科、形成外科などを受診されてください。
  

Posted by yoshiko at 22:47

2011年02月16日

これからの時期の治療パート2

 この時期はまだ日差しが弱く、汗などもかくことが少ないので、腫瘍(できもの)を治療するには良い時期です。face02今日はよく見られる腫瘍の治療法をお伝えします。

icon76まずは、よく見られる腫瘍ベスト3です。
1.ほくろ(色素性母斑)
 大きさ、濃さにより炭酸ガスレーザーによる焼灼切除と、手術による切除があります。
傷が治るのにレーザーの場合、約2週間、手術の場合、約1週間かかります。
更に、傷の赤みがひくのには3カ月から半年かかります。
手術前
手術後
レーザー前
レーザー後2週
2.イボ(脂漏性角化症(老人性イボ)、ウイルス性イボ)
いずれも液体窒素による冷凍凝固、炭酸ガスレーザーなどによる焼灼術などがあります。顔面の老人性イボなどに対する治療は主に炭酸ガスレーザーで行います。
傷が治るのに約1週間(冷凍凝固で水疱ができた場合は約2週間)、赤みが引くのに3カ月程度かかります。
顔レーザー前
レーザー後
頸レーザー前
レーザー後
3.粉瘤(アテローム)
手術による摘出術を行います。炎症を起こしている場合は、皮膚を切開し膿を出す施術を行います。
手術前
手術後
 icon76次に時々見られる腫瘍です。
4.皮膚線維腫
皮膚が褐色ドーム型に隆起した腫瘍です。盛り上がった皮膚を含め切除術を行います。
5.脂肪腫
摘出術を行います。
6.黄色腫
眼瞼に発生することが多く、高コレステロール血症との関連があります。手術による切除や炭酸ガスレーザーによる焼灼術などがありますが、同時にコレステロールを下げる内服なども行います。
コレステロールのコントロールを行わないと再発しやすい傾向にあります。
手術前
手術後
7.汗管腫
炭酸ガスレーザーによる焼灼を行い、少しずつ目立たなくします。
8.稗粒腫
針で小さな穴をあけて圧出します。
9.脂腺増殖症
炭酸ガスレーザーによる切除、もしくはくりぬき切除を行います。
10.石灰化上皮腫 
摘出術を行います。
11.線維性丘疹
鼻部にできることが多いのですが、他の部位にもできます。切除術を行います。
12.多発性毛包のう腫    
1か所のみ確定診断を得るために摘出することもありますが、多発している場合、多くは針で切開、黄色のクリーム状の内容物を圧出します。
13.その他
以上です。気になる時は、皮膚科、形成外科を受診しましょうface01。  

Posted by yoshiko at 11:16

2011年01月17日

この時期のスキンケア、治療(花粉症、しみ、乾燥の方へ)

1.花粉症、アレルギーのある方
 今年は花粉の飛散量が昨年の天候の関係で多いようです。 1月の中下旬ごろから花粉症、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎の症状のある方は、予防的に抗ヒスタミン剤の内服に加え皮膚に症状が出やすい方は洗顔剤、石鹸、シャンプーなどの使用を控えめにしましょう。湿疹化している場合は早めに皮膚科を受診されることをお勧めします。
2.しみの気になる方
 3月、4月に卒業式、入学式やイベントを控えている方で、しみなどを気にしている方は今が治療のチャンスです。 シミ治療は、シミの内容により異なります。肝斑の場合、トランサミンなどの内服が効果的ですが、効果が表れるのに個人差はありますが、2~3カ月程度かかります。また、老人性色素斑、そばかすなどのQスイッチレーザーが効果的なしみも、レーザーした後、赤みが引くのに数カ月かかりますし、場合によっては一過性にレーザー後の色素沈着が生じたり、レーザーのみでは効果が不十分な場合もあります。
レーザー前
レーザー後
こういった場合、トレチノイン、ハイドロキノンなどの外用治療を2~3カ月程度行うと効果的ですが、仕上げまでの治療期間を考えると早めに治療をされることをお勧めします。
3.乾燥の気になる方 
 引続き寒く、湿度が低く、乾燥した日がつづきます。特に膝下、手などが皮脂の分泌が少なく、乾燥しやすいですので、熱いお湯の使用、洗浄剤の使用は控えめにし、濡れたり洗ったりした後はこまめに保湿を行いましょう。唇なども以外に乾燥しますので、ワセリン(プロぺト)の外用をこまめに行い、歯磨き粉の落とし方が不十分だったり、唇をなめたりしないようにしましょう

この場合も湿疹化している場合は早めに皮膚科に診せましょう。
  

Posted by yoshiko at 12:27

2010年12月28日

毛穴、赤ら顔の治療

前回の続きです。
1.脂っぽい肌の場合
脂っぽい肌の方は油分を含む製品が良くありません(オイルクレンジング、オイル、クリーム、乳液など)。かといってこの肌質の方でも冬場は洗いすぎは禁物です。洗えば洗うほど更に皮脂を補うために皮脂の分泌が多くなるからです。皮脂の分泌が多いTゾーンを中心に優しく洗顔しましょう。
このような肌の方は皮脂の分泌の調節にイオン導入や毛穴の改善にピーリングなどが効果的です
2.毛穴が開きぎみである肌の場合
皮脂腺発達している頬から鼻部にかけては毛穴はもともと他の部位より目立っています。毛穴から皮脂を分泌して肌を保護する役目を担っているからです。
しかし、通常より毛穴の1つ1つが目立つ方の場合は、カーボンピール(顔に炭(カーボン)を塗布し、レーザーを照射する方法)やピーリングが効果があります。2週間に1度、4~6回程度施行します。
3.赤ら顔の場合
医学的には酒さと呼びます。20代の後半ごろから目立ち始めます。油性の化粧品の使用(オイルクレンジング、オイル、クリームなど)、ストレスなどで悪化し、赤いぶつぶつ(丘疹)が生じます。
まず、肌を刺激しないスキンケア(洗いすぎない、油性の化粧品を使用しない)を心がけます。
ビタミンB群の内服に加え、赤い丘疹が生じた場合はミノマイシンなどを内服します。ダラシンTゲル、アクアチムクリームなどの外用薬は場合によって使用する場合もありますが、むしろいろいろ外用しない方が無難です。赤ら顔に対してはGentle MAXなどのレーザーも劇的ではありませんが効果があります。
GMAX前
GMAX後  

Posted by yoshiko at 10:56

2010年12月07日

肌改善の総合治療(しみ、小皺、毛穴、赤ら顔など)

 前回はスキンケアのお話でしたので、今回は、肌を総合的に整える総合的な治療についてお話します。face02
日頃よく気になる肌のトラブルは下記のようなものです。
1.シミっぽい
2.乾燥していて、小皺などが気になる
3.脂っぽい
4.毛穴が開きぎみである
5.赤ら顔である


これら各々について数回に分けて治療法を説明します。

icon761.シミっぽい肌の場合
 シミのように見えても本当にしみ(老人性色素斑、肝斑、雀卵斑、遅発性太田母斑)の場合と、色素性母斑(ほくろ)や脂漏性角化症(老人性イボ)のように腫瘍の場合とあります。まずは、これらをきちんと診断して、適切な治療計画をたてるのが成功への秘訣です。美容皮膚科、形成外科などのクリニックで診てもらうのがよいでしょう。
 しみなら、老人性色素斑はQスイッチレーザー、雀斑斑はQスイッチレーザー、GMAXレーザーなど、遅発性太田母斑はQスイッチレーザー、肝斑はトランサミン内服治療などが最も効果的ですが、トレチノイン、ハイドロキノン治療(オバジニューダームシステムなど)も、レーザー後の色素沈着や十分に取りきれなかった浅いしみの治療の仕上げとして、また総合的にくすみ、しみ、毛穴を改善する治療として効果的です。
老人性色素斑、レーザー前

雀斑斑、レーザー前

遅発性太田母斑、レーザー前

 腫瘍の場合、色素性母斑で小さなものは炭酸ガスレーザー焼灼しますが、濃くて大きなものの場合は切除術の適応となります。老人性イボの場合も、炭酸ガスレーザーでの焼灼治療を行います。
老人性イボ、炭酸ガスレーザー前


icon99東洋人の場合、レーザー治療後に色素沈着を起こしやすいので、治療後は日焼けをしない、肌をこすらないなどのケアも必要です。起こしてしまった場合は、上述したトレチノイン、ハイドロキノン治療が効果的です。
icon762.乾燥していて、小皺などが気になる肌の場合
 乾燥している場合、湿疹化しているか、ただ乾燥しているだけか、見極めるのが重要です。湿疹化している場合は基礎化粧品により、さらに湿疹が悪化する場合が多いからです。
 ただ乾燥しているだけの肌の場合は、洗いすぎないことがコツですが、ヒアルロン酸やグリセリンが含まれた化粧水を適量使用し、セラミド入りのクリームなどを使用するとよいでしょう。ただし、パックなどは禁物です。
 湿疹化している場合は、皮膚科を早めに受診しましょう。肌を安静にし、適切な外用を行いましょう。
 小皺が気になる場合、眼の周りの小皺なら保湿クリーム、バイミネラルコンプレックス配合のエラスチダームアイクリームなどの使用がソフトな治療ですが、表情じわ(眉間、額、目じり)などが気になる場合は、ボトックス注射やヒアルロン酸注入などが適応となります。
エラスチダームアイクリーム使用前

ボトックス、ヒアルロン酸注入前

 次回は脂っぽい肌、毛穴、赤ら顔などについて治療をお話します。face02
  

Posted by yoshiko at 21:21

2010年11月22日

美肌を保つ肌ケア

icon99肌をいつまでも若々しく、健康な状態に保つには、肌の状態をよく観察し、肌にとって必要なケアを必要最小限行うことが重要です。良くある間違いが、顔を洗わないと肌がよごれる、肌にいろいろな化粧品を塗り、パックやマッサージなどいろいろした方が肌に良い、栄養を与えているという考えです。
icon76では、この考えは何故間違っているのでしょう?
 そもそも肌の表面には皮脂膜という自分が作り出している天然の保護膜があります。この皮脂膜は皮膚表面に膜をはり、外界からアレルゲンなどの抗原や、細菌が皮膚の内部に侵入するのを防ぎ、肌の潤いを保つ一旦を担っています。

 
不必要に洗顔剤をつけて洗ったり、ごしごしこすり洗い(いわいるキュッキュするまで洗う)をすると、この大事な皮脂膜(皮膚のバリア)がとれてしまい、肌にとって不利益ないろいろな侵入物が入りやすくなりますこのような侵入物が入り込むと、かぶれたり、炎症をおこしたり、それが慢性的に続くと色素沈着をおこしてきます(肌のくすみの原因の一部)。また、もともとアレルギーを持っている方はそうでなくても皮膚のバリア機能が低いのでこのようなスキンケアをしていると普通の肌の方よりもトラブルを起こしやすいものです。
 同様の理由で、化粧品をいろいろ使用していると、リッチな成分が入っているほど、その内容成分が多いほど、そのどれかに合わない場合、肌は炎症をおこし、赤みがでたり、痒みがでたりして、やがてはかぶれを引き起こすことになります。また、化粧品をすりこんだり、激しくパッティングしたり、強くマッサージしたり、長時間のパック(3分以上)などを行ってしまうと、肌の表面は傷めつけられ、皮脂膜がとれてしまい、化粧品の良い成分以外の悪い成分も肌のなかに侵入し、せっかく肌をよくするつもりでスキンケアをしているつもりが、益々肌を乾燥させ、炎症を起こし、シミっぽくしてしまうことになりかねません。
慢性の化粧品かぶれによる炎症、しみ
 次によくある間違いが、肌がひどく乾燥したり、かぶれたりした時に、何か更に化粧品をつけて何とか元に戻そうという考えです痛んだ肌にいろいろなものを外用すると、肌のバリアがなくなっていますので、本来肌に侵入しなっかったいろいろな成分が肌の中にはいってしまい、更に炎症を引き起こすことになります。
 肌が傷んでいる時は、なるべく水にも濡らさずにそっとしておくことが一番です。もちろんかぶれ、湿疹にまで進んだ場合には、皮膚科を受診して、早めに適切な治療を受けましょう。早めに治療すると、慢性的な炎症が原因の炎症後の色素沈着などをおこすことを防ぎやすくします。
以上、肌ケア上の注意点おわかりになられましたか?
icon76要点は
1.肌のバリア(皮脂膜)をすこやかに保ちましょう。
洗いすぎない、いろいろつけない(必要最小限)
2.湿疹化した場合は速やかに治療しましょう
 自己判断でいろいろなことをしてしまうとかえって逆効果です。
3.美肌はいろいろしない方が実現しやすいものです。 
肌への刺激をやめ、バランスのとれた食生活、睡眠をとりましょう。 
どうしても気になるシミ(老人性色素斑、そばかす、肝斑、遅発性太田母斑など)がある場合は、市販の化粧品でしみを取る力まではないので、専門のクリニックで適切なアドバイス、治療を受けてください。  

Posted by yoshiko at 21:07

2010年10月22日

よく見かける皮膚良性腫瘍

icon76今回はよく見かける良性の皮膚腫瘍についてお話します。
icon76では以下の腫瘍は何であるか当ててみてください。
A.
B.
C.
D.
E.
F.
G.
H.
I.
答え
A.アテローム(粉瘤)
icon98全身どこにでもできます。
icon76化膿している時は切開し膿を出します。化膿していない時は摘出術を行います。
B.軟性線維腫
icon98主に体、四肢にできます。
icon76付け根(茎)が小さなものの場合は炭酸ガスレーザーで切除を、大きなものの場合は切除術をおこないます。
C.色素性母斑(ほくろ)
icon98全身どこにでもできます。
icon76顔の色の薄い小さなほくろの場合は炭酸ガスレーザーによる切除も適応となりますが、体にあるもの、大きなもの、色の濃いものは手術が再発もなく、傷痕も良好ですので適応となります。
D.脂漏性角化症(老人性イボ)
icon98この腫瘍もどこにでもできます。
顔の場合、老人性色素斑(しみ)と合併していることもしばしばです。よくみられるのは顔、頸ですが、体や四肢にもできます。
icon76炭酸ガスレーザーによる焼灼や、濃いものの場合、切除術を行うこともあります。
E.皮膚線維腫
icon98これもどこにでもできます。
icon76気になるなら切除術を行います。
F.ひ粒腫
icon98主に顔面にできます。
icon76針や炭酸ガスレーザーで穴をあけて、圧出します。
G.汗管腫
icon98主に顔面にできます。
icon76炭酸ガスレーザーによる焼灼を数回行い少しずつ目立たなくします。
H.老人性脂腺増殖症
icon98顔面にできます。
icon76気になるなら、炭酸ガスレーザーによる切除か、切除術をおこないます。
I.尋常性イボ(ウイルス性イボ)
icon98四肢(特に手、足)にできることが多いのですが、顔面や体にできることもあります。
icon76液体窒素による冷凍凝固が一般的ですが、顔面や頸部では炭酸ガスレーザーによる焼灼をおこなったりします。ステイハイドを塗ったりする治療もあります。
  

Posted by yoshiko at 21:49

2010年09月28日

皮膚腫瘍(導入編、診断について)

今回は久しぶりに皮膚の腫瘍(できもの)についてお話します。
 icon76皮膚腫瘍には大きく分けて、良性のできものと悪性のできもの、その中間があります。
 これを見分けることはとても重要で、予後、治療法などに大きく関わってきます
色調にむらがある、かなり色が濃い(真黒)、形がいびつである、急速に大きくなる(経過が短い)、出血するなどの症状があれば、悪性の可能性がありますが、一概には判断できません。まずは心配なら皮膚科を受診を受診されてください。湿疹と思っていても、日光角化症、ボーエン病のように表皮内癌病変のこともありますので、治らない湿疹様の病変も要注意です。
日光角化症:慢性湿疹と間違えられることあり。
ボーエン病:慢性湿疹と間違えられることあり。

icon76次にできている部位により、皮膚腫瘍、皮下腫瘍に分けられ、更にどの成分から生じたかにより、様々に分けられます。例えば、メラノサイト系母斑、表皮系の腫瘍、毛包系の腫瘍、神経系の腫瘍、血管系の腫瘍、線維組織系の腫瘍、骨系の腫瘍などといった感じです。具体的には、
線維組織系腫瘍の軟線維腫です。治療:切除
メラノサイト系母斑の色素性母斑です。治療:切除
血管系腫瘍の老人性血管腫です。治療:レーザー、切除
神経系腫瘍の神経線維腫です。治療:切除
毛包系腫瘍の毛包腫です。治療:切除
といった具合です。
icon98診断は、肉眼的(見た目)、触った感じ、ダーモスコピー(皮膚表面を拡大して確認)である程度推測し、場合によっては画像検査(エコー、CT、MRIなど)で更に詳しく性状や部位を見極めることがあります。ここまではあくまでも推測で、最終的には、手術や生検で組織を病理検査に提出し、確定診断を行います。
 次回は良性のできものについて具体的に治療も含め、お話しましょう。face02
  

Posted by yoshiko at 10:54

2010年09月08日

夏から秋への肌ケア(シミ、乾燥など中心に)

 まだ暑い日が続いていますが、台風の到来とともにすこしづつ秋の気配を感じるようになってきました。
 今日は夏から秋への季節の変わり目の肌トラブル、スキンケア上の注意点についてお話しますface02
1.今年の夏は蒸し暑かったのですが、秋になると湿度、気温ともにさがり、肌の乾燥が目立ち出します。→不用意に化粧品をかえたり、長時間のパックなどをすると、かえって肌を傷めることがあります。乾燥を感じたら、洗顔を控えめにし、肌を刺激しないようにしましょう。保湿剤を使用するなら、いろいろな成分が入っていないセラミドやヒアルロン酸中心の製品にしましょう。
2.夏の日差しの影響によるしみ、くすみが気になってきます。→しみの種類によって治療法は異なります。具体的には、下記のとおりです。
 肝斑は内服が効果的ですし、老人性色素斑などの浅いしみで、ある程度色の濃いものはQスイッチレーザ-照射が効果的です。


色の薄いものは、外用治療(トレチノイン、ハイドロキノン)が効果的です。   雀卵斑Qスイッチレーザー、Gentle MAXなどのダウンタイムの少ないレーザー、トレチノイン、ハイドロキノンなどの外用治療などいずれも効果的ですが、各々しみのとれるスピードが異なります。

 
また、一見シミのように見えますが、褐色で皮膚のふくらみがあるタイプは、脂漏性角化症(いわゆる老人性イボ)の可能性があります。このタイプはシミのレーザーではとれないので、炭酸ガスレーザーなどで皮膚の隆起部を焼灼します。
 いろいろなシミが組み合わさっている場合は、これらの治療を組み合わせて総合的な治療を行います。
3.日焼けや虫さされのあとの色素沈着は次第に軽減しますが、気になる場合には→日焼けに関してはひりつき、皮向けが落ち着いた後、ビタミンCなどのイオン導入やハイドロキノンなどのが効果的です。虫刺されのあとは次第に改善しますが、結節化してかゆみが続いたり、ドーム状の褐色の皮膚隆起がある場合は腫瘍(皮膚線維腫)になっている場合がありますので気になる場合は皮膚科を受診しましょう。  

Posted by yoshiko at 23:27

2010年08月20日

真夏に多い肌トラブル ベスト10

 今年は熱中症が多く本当に蒸し暑い日々が続きますが、今日は真夏に多い肌トラブルとその対処法についてお話します。face02

1.汗疹(あせも)

 通気性の良い衣類を着用し、まめに汗を拭きましょう。
icon76炎症がない場合は亜鉛華粉などを塗布するとよいでしょう。かゆみや炎症がある場合はステロイドクリームなどを外用します。
2.汗疱(手のひらや足の裏にできる小水疱)

 手のひらや足の裏に水疱ができる疾患は他にもいろいろありますので鑑別が必要ですが、白癬菌などがいない場合、汗疱である可能性があります。皮膚科で診てもらいましょう。
icon76症状に応じて、ステロイド外用などを行います。
3.汗によるアトピー性皮膚炎などの皮膚炎症状の悪化 
 ぬるいシャワーなどで汗をさっと流すのは良いのですが、ごしごし洗いは禁物です。
 シルクなどの通気性の良い肌着を着用し、汗はまめにこすらず抑えぶきしましょう。
icon76かかりつけの皮膚科で皮膚症状に応じた治療を行いましょう。
4.ニキビ、毛包炎などの悪化

 髪の毛は必ず良く乾かしましょう。濡れたままでいると細菌感染をおこしじくじくしたり、皮膚トラブルの原因となります。
 クリームなどの保湿剤の使用は控えめにし、化粧はなるべく早めに落としましょう。
icon76ニキビ出し、抗生物質の内服などを行います。
5.背中、胸のニキビ(マラセチア毛包炎)

 皮膚常在菌であるマラセチアによるもので、高温、多湿になるとできることがあります。
 蒸れない下着を着用し、まめに汗を拭きましょう。
icon76抗真菌薬の外用を行います。
6.癜風

 上記のマラセチア毛包炎の原因と同じマラセチア(真菌)が原因でおきます。
 主に体幹部に褐色のしみのような病変が生じます。
icon76抗真菌剤の外用を行います。
7.水虫(白癬)

 蒸れない靴をはき、ストッキングはなるべく着用しないようにしましょう。
 軽石でゴシゴシこするのも禁物です。
icon76抗真菌薬を外用します。爪にまで病変が及ぶ場合は抗真菌薬の内服を行います。
8.日光皮膚炎(日焼けによる皮膚炎)

 海などで直射日光をじかにあびるのはよくありません。日焼け止めを外用し、長時間肌を焼いたりしないようにしましょう。ひりつき、赤みがある場合は冷やしましょう。
icon76水疱などができている場合は、やけど(熱傷)と同じ状態ですので、皮膚科を受診しましょう。
9.虫刺症(毛虫皮膚炎、クラゲ刺症、蚊など)

 水疱を形成したり、腫脹、掻痒が強い場合、適切な処置をしないと痕になる場合があります。こういう場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
icon76ステロイド含有テープ貼付やステロイドの外用を行います。
10.雀卵斑などの日光によるしみの悪化

 とにかく日傘、帽子、日焼け止めの使用をきちんと行いましょう。
icon76シミになってしまった場合は、レーザーやトレチノイン、ハイドロキノンなどの外用治療をおこないます。

以上に注意して暑い夏を乗り切りましょう。icon115
  

Posted by yoshiko at 23:10

2010年08月04日

Gentle MAXによる血管性病変、赤ら顔治療

 ジェントルマックス(G MAX)治療の第4段です。
 今回は血管腫、毛細血管拡張、赤ら顔に対する治療をお話します。face02
 このレーザーをYAGレーザーで設定すると、単純性血管腫、老人性血管腫、毛細血管拡張症、赤ら顔などに効果があります。
 icon76酒さなどの赤ら顔は、顔面の毛細血管の拡張をきたす慢性炎症性疾患です。劇的に効果がある治療はありませんが、油分を含まない、肌を刺激しないスキンケア、ミノマイシンなどの内服に加え、Gentle YAGを1カ月に1度5回程度照射すると効果があります。すべて赤みが引くわけではありませんが、改善がみられます。







icon76老人性血管腫は加齢とともに出現する赤い小さな腫瘍ですが、Gentle YAGを1回~2回程度照射すると効果的です。
icon76単純性血管腫の場合は、Gentle YAGを数回(1回~3回程度)照射します。
  

Posted by yoshiko at 21:11

2010年07月21日

G-MAXレーザーによるタイトニング治療

今日はGentle MAXのタイトニング治療についてお話します。face02
 大きなたるみにはフェイスリフトやしわ取り手術、表情しわにはボトックス、ヒアルロン酸注入などが効果的ですが、手術となると大がかりですし、ダウンタイムもあります。
 そこでダウンタイムがほとんどなく、肌の若返りの治療として、Gentle MAXの治療は有意義です。
YAGレーザーの照射により、肌をひきしめ、肌のきめを整えます。






 冷却ガスを当てながらレーザー光照射を照射しますので、痛み、ダウンタイムもほとんど
なく、化粧は直後からされてかまいません。(ただし、肌の暖かい感じが数時間つづき、少しひりつきを感じられる方もおられますので、このような場合はひりつき感が落ち着いてから化粧をされてください。)
 1カ月に1度、5回程度照射すると効果的です。効果は数カ月持続します。定期的におこえば肌の活性化が促進され、肌のきめを整え若々しく保つことができます。face02
 顔の赤みの改善にも効果があります
  

Posted by yoshiko at 10:59

2010年07月07日

G-MAXレーザーによるフェイシャル、しみ治療

 今日は新しいレーザーGentle MAXの機能、しみ治療、フェイシャル治療についてです。face02
このレーザーの良い点はダウンタイムが少ないことです。Qスイッチレーザーでは、しっかりしたかさぶたができ、かさぶたがとれるまで約1週間~2週間程度のガーゼやテープによる保護が必要です。一方、Gentle MAXは軽い褐色の被膜が反応した部分にできる程度なので翌日から通常通りのメークができます。この軽い被膜は1週間~10日程度で自然にはがれおちます。
 また、シミの部分のみでなく、シミが存在する部位に全体的に照射しますので、肌のきめやくすみの改善効果も同時に得ることができます。


1カ月に1度3~5回程度繰り返し照射を重ねることで徐々に肌の質感が改善していきます。 
 このように肌の質感(くすみ、きめ、毛穴など)を改善する点では優れていますが、濃く大きな老人性色素斑などは、Qスイッチレーザーの方がダウンタイムはありますが効果的です。Gentle MAXのしみ取り治療でお勧めのしみは、そばかす(雀卵斑)や小さな色素斑(浅い色素斑)です。


1カ月に1度3回~5回程度のレーザー治療を行うと徐々に改善がみられます。特にそばかすには効果的です。
 icon76また、注意点としては、肝斑が濃く存在する方の場合、肝斑の部分にもレーザー光があたりますので、あらかじめ内服、外用治療で肝斑を薄くした後の照射の方が安全です。何故なら肝斑はレーザー照射により濃くなることが多いからです。
 icon76日焼けした肌や日焼けする予定の肌への照射も避けるべきです。日焼けした場合は日焼けの影響が取れてから治療をします。それまでは、美白剤の外用、イオン導入で様子をみます。
  

Posted by yoshiko at 21:13

2010年06月15日

新しいレーザー(ジェントルマックス)

Gentle MAXicon97

今日は新しいレーザー機器の紹介をしましょう。(6月末頃から治療可能です)
この器械は下記のようないろいろな治療が可能です。
1.レーザー脱毛


2.しみ治療
 そばかすや小老人性色素斑などを薄くします。1カ月に1度、3回程度の治療で、翌日からメークができダウンタイムの少ない治療です。


3.レーザーフェイシャル
 毛孔、くすみ、浅い色素斑を改善します。1カ月おきに3回~5回程度の治療となります。
4.レーザータイトニング
 肌のたるみ、引き締めに効果的です。1カ月おきに5回程度の治療となります。


5.毛孔性苔癬の改善
6.毛細血管拡張、小血管腫の治療


7.その他
 face02今日は第1段としてレーザー脱毛についてお話します。
脱毛レーザーはいろいろな機器がありますが、当院のレーザーはアレックスレーザーです。

治療の目安は1カ月~1カ月半に一度、5回程度ですが、部位によってはもう少し回数が必要な場合があります。
また、脱毛レーザーは永久脱毛ではありません。永久減毛と表現した方が適切です。治療後も1~4%程度の残存毛が存在しますが、ほとんど剃毛しなくてよい程度になります。
icon76脱毛レーザーを行う前には2週間以上、脱毛予定部位の毛を自然に生やし、決して脱毛クリームやピンセットによる毛抜きを行ってはいけません。また、脱毛予定部位の日焼けも禁物です。
icon76脱毛ご希望の場合は前もって診察を受けられ(この際は毛の生え具合を観察する必要がありますので、毛を自然に生やした状態で来院されてください)、注意事項を守られてください。
次回はGentel MAXのしみ治療他です。face01  

Posted by yoshiko at 21:55