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2013年03月03日

肌トラブル(顔編):美容皮膚科、皮膚科、形成外科別


ブログ更新遅くなりました。face01今年はよくみかける肌トラブルを部位別にみていきます。今回はです。
顔に起きる肌トラブルは以下のようなものが考えられます。
1.皮膚科トラブル:かぶれ、アトピー性皮膚炎などの湿疹、ヘルペス(帯状疱疹を含む)、とびひ、ウイルス性イボ(青年性扁平いぼ、尋常性イボ)、ニキビ、酒さなど

2.美容皮膚科トラブル:しみ(肝斑、老人性色素斑、雀卵斑、遅発性太田母斑様色素斑、炎症後色素沈着など)、加齢性、美容上気になる腫瘍(老人性イボ(脂漏性角化症)、汗管腫、ひ粒腫、老人性脂腺増殖症、老人性血管腫など)、老人性眼瞼下垂(まぶたのたるみ)、しわ、たるみなど

3.形成外科トラブル:皮膚腫瘍(色素性母斑、その他の皮膚腫瘍)、皮下腫瘍(粉瘤、石灰化上皮腫など)、悪性腫瘍(基底細胞癌、日光角化症など)、瘢痕(外傷後、水ぼうそうのきずあとなど)、ケロイド(耳垂ケロイドなど)、先天性異常(副耳、外耳瘻など)、眼瞼下垂、熱傷(やけど)など

では、各々具体的にお話していきましょう。face02
icon76皮膚科編
①かぶれ(接触性皮膚炎)

シャンプー、リンス、毛染め、化粧品、歯磨き粉などが原因となります。また、金属アレルギーのある方ではピアス、ビューラーなどでかぶれることがあります。
治療:まず、原因となる製品の使用をやめることです。その上で、プロペトなどによるかぶれた肌の保護に加え、ステロイド外用などを行います。
②アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎でも、フェイスラインに強く症状がでるケースでは、シャンプー、リンス、毛染めなどが原因で症状が悪化していることがあります。
治療:シャンプーはラウリル硫酸ナトリウム、香料、着色料が含まれていないものを選びましょう。毛染めは色素、ジアミン系化合物を含まない製品にしましょう。いずれも、製品に合うかどうか試してから使用しましょう。外用治療はかぶれと同様ですが、プロトピックを使用することもあります。
③ヘルペス

口唇ヘルペスが一般的ですが、眼瞼や鼻部のヘルペスもみられます。また、口唇ヘルペスと間違われやすい症状に、口唇周囲のかぶれがあります。かぶれは、口唇周囲全体に小水疱などがみられるのがヘルペスとの違いです。
治療:抗ウイルス薬の内服、外用を行います。
④帯状疱疹はじめは痛みやかゆみなどの症状が起こり、顔面の片側に三叉神経の分布に伴い赤味、小水疱が出現します。早めに治療しないと、いつまでも痛みが続くことがあります。
治療:主に抗ウイルス薬の内服を行います。ヘルペスの場合に対し、内服量が多くなります。
⑤とびひ

小児に夏場にみられることが多いですが、成人でも起きることがあります。じくじくした湿疹があちこちに生じます。
治療:細菌検査などを行い、抗生物質の内服、サトウザルべと抗菌剤配合軟膏混合軟膏などの外用を行います。
⑥ウイルス性イボ
糸状イボ
水イボ
青年性扁平イボ、尋常性イボ、水イボ(伝染性軟属腫)などがあります。
治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼、液体窒素による治療などを行います。
⑦尋常性ざ瘡(にきび)

白にきび、赤ニキビ、膿疱性ニキビなどがあります。また、ニキビあと(色素沈着、陥凹変形、肥厚性瘢痕)が気になる場合もあります。
治療:白にきびが中心の場合は、ディフェリンゲル外用を、赤ニキビの場合はディフェリンゲルに加え、ダラシンTゲルなどの抗生物質の外用薬に加え、抗生剤の内服を必要に応じて行います。膿疱性ニキビの場合は、外用に加え、ミノマイシンの内服などを行います。
上記の治療加え、必要に応じニキビ出し(面皰圧出)やイオン導入、ニキビ、ニキビ痕(色素沈着、毛穴の開きなど)を総合的に改善するトレチノイン、ハイドロキノン治療(オバジニューダームシステム)、軽度の陥凹変形などにピーリング治療、炎症性ニキビ後の肥厚性瘢痕(ケロイド)には、ケナコルト局所注射などがあります。
⑧酒さ、酒さ様皮膚炎
いわゆる赤ら顔のことですが、オイルやステロイドの使用などにより悪化すると、赤い丘疹(ぶつぶつ)ができます。
治療:いろいろ外用しないことです。ミノマイシンの内服やビタミンB群の内服を中心に行います。赤ら顔にはGentle MAXレーザー治療もあります。
icon76美容皮膚科編
⑨しみ(、肝斑、老人性色素斑、雀卵斑、遅発性太田母斑様色素斑、炎症後色素沈着)
肝斑
老人性色素斑
雀卵斑
遅発性太田母斑
しみと一言に行っても実はいろいろあります。よく見かけるしみには、肝斑、老人性色素斑、雀卵斑、遅発性太田母斑様色素斑、炎症後色素沈着などがあります。
治療:肝斑にはトランサミンの内服を、老人性色素斑にはQスイッチレーザーを、雀卵斑にはレーザーやトレチノイン、ハイドロキノン外用などを主に行います。遅発性太田母斑様色素斑は真皮の深い部分に色素が存在するため、Qスイッチレーザーを行いますが、色素が薄くなるにはしばらく時間がかかります。炎症後色素沈着は、外用治療(トレチノイン、ハイドロキノン外用)を主に行います。
⑩加齢上、美容上気になる腫瘍(老人性イボ(脂漏性角化症)、汗管腫、ひ粒腫、老人性脂腺増殖症、老人性血管腫など)
老人性イボ


治療:主に炭酸ガスレーザーなどによる焼灼切除を行います。施設によっては液体窒素などで治療する場合もあります。色が濃かったり、悪性腫瘍などと鑑別がつきにくい場合には、切除し組織検査します。
汗管腫

治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼などを行います。
ひ粒腫

治療:針などにより小さな穴をあけて圧出します。
老人性脂腺増殖症

治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼を行います。
老人性血管腫
治療:Gentle YAGレーザー、ダイレーザー、Vビームなどの血管腫に効果のあるレーザーを行います。
⑪老人性眼瞼下垂(まぶたのたるみ)

年齢と共に上まぶたの皮膚がたるんで、二重瞼の幅がせまくなったり、重症の場合はたるんだ皮膚が視野を妨げる場合があります。
治療:重瞼ラインに沿ってたるんで余剰となった皮膚を切除します。(一重の方はケースに応じて切開線を決めます)
⑫しわ(額、眉間、目尻、ほうれい線など)
しわには表情しわと小じわがあります。
治療:表情じわ(額、眉間、目尻)に関しては、ボトックス注射が効果的です。加えて、深いしわにはヒアルロン酸などを注入します。
⑬たるみ

治療:下眼瞼のたるみには徐しわ術を、ほうれい線はヒアルロン酸注入などを行います。その他、当院では行っていませんが、フェースリフト、レーザー治療(タイタン、サーマクールなど)もあります。

icon76形成外科編
⑭皮膚腫瘍(色素性母斑、その他の皮膚腫瘍)
ほくろ
治療:基本的には切除術を行いますが、ほくろ(色素性母斑)は小さく、色が濃くない場合、炭酸ガスレーザーによる焼灼切除を行います。レーザー治療の場合は、大きさ、色合い、部位によっては適応とならない場合があります。また、再発する可能性があります。
 他の腫瘍の場合もかなり小さく浅い腫瘍の場合は炭酸ガスレーザーによる切除の適応になる場合もありますが、基本的には手術で切除術を行います。
⑮皮下腫瘍(粉瘤、石灰化上皮腫、静脈湖など)
粉瘤
石灰化上皮腫
静脈湖
黄色腫
治療:基本的には切除術(摘出術)を行います。
⑯悪性腫瘍(基底細胞癌、有棘細胞癌、日光角化症、悪性黒色腫など)
基底細胞癌
有棘細胞癌
日光角化症
急に大きくなる、色合いにむらがある(均一でない)、形がいびつである、非常に黒い、潰瘍化する、出血するなどの症状があれば、悪性の可能性もありますので、最寄の皮膚科を受診しましょう。治療:切除マージンを十分にとり切除術を行います。病理検査を行い、きちんと切除できているか確認します。腫瘍の内容によっては、病院などでの治療が必要です。
⑰瘢痕(外傷後、水痘後の陥凹変形など)

治療:瘢痕を修正する手術を行います。ひきつれがある場合にはZ形成術などで瘢痕拘縮を解除します。
⑱ケロイド(耳垂ケロイドなど)

治療:基本的にはケナコルト注射を行います。ケロイドの圧迫を行うと更に効果的です。
耳垂ケロイドの場合、ケースによってはケロイドを切除し圧迫治療を行う場合があります。他の部位ケロイドは(特に真性ケロイドは)切除術を行うと、切除した部位に更にケロイドを生じますので、基本的には切除術は行いません。
⑲先天異常(副耳、外耳瘻、副乳など)
副耳
外耳瘻
先天的に存在します。外耳瘻の場合、感染をおこして腫脹することがあります。
副乳は月経、妊娠に応じて大きさが変化することがあります。
治療:副耳、副乳の場合は切除術を行います。外耳瘻は、穴をピオクタニンなどの色素で染色し、瘻孔を摘出します。
⑳眼瞼下垂
治療:先天性の下垂の場合は、症状に応じ眼瞼挙筋の前転術や、筋膜による吊り上げなどが必要になる場合があります。
21熱傷(やけど) 
水疱を形成しない1度熱傷から、水疱を形成する2度熱傷、深く熱傷が及び白くなる3度熱傷があります。
治療:1度はすぐに落ち着きますが、色素沈着になることがあります。2度熱傷の場合は外用治療で2~3週間程度でよくなりますが、やはり色素沈着になることがあります。
2度熱傷でも感染を伴ったりして深くなると、完治までに時間がかかります。3度熱傷の場合(低温熱傷の場合このケースが多いですが)、そのままでは治らないので、壊死した組織(血行のない組織)を切除し、植皮術などが必要になる場合もあります。
  


Posted by yoshiko at 00:37