2013年08月29日

肌トラブル(体、四肢、足編):皮膚科、形成外科、美容皮膚科別

今回は、四肢、手、足の肌トラブルについてお話しますface02

皮膚科編
1.チャドクガ皮膚炎(毛虫皮膚炎):

毎年6月、8月、9月頃に発生します。茶やさざんか、つばきの木の葉の裏いる毛虫の毛が付着しておきます。庭の剪定などをしたあとなどに多いですが、洗濯物などに付着しておきることもあります。四肢、体幹部などにかゆみを伴う紅い皮疹が出現します。
治療:主にステロイドの外用をします。
2.水虫、体部白癬:


毎年5月頃から夏場にかけて症状がでたり、悪化したりします。水虫の場合、治療せずに放置していると、趾(足の指)のまたのじくじくした部位から細菌感染を起こし、蜂窩織炎をおこすことがあります。
治療:真菌検査を行い、抗真菌剤を外用しますが、2次的な細菌感染による炎症が強い場合はこちらの治療を優先させて行います。
3.癜風:

皮膚にいる常在真菌のマラセチアによりおきます。高温、多湿で出現します。褐色のしみのようにみえたり、逆に色がぬけることもあります。
治療:真菌検査を行い、抗真菌剤の外用を行います。
4.多形滲出性紅斑:

四肢に紅斑を生じます。蕁麻疹に似ていますが、症状が改善するまでに数週間かかります。ヘルペスなどのウイルス感染、扁桃炎などの細菌感染、内服薬などに対するアレルギーが引き金となります。
治療:原因の治療に加えて、抗ヒスタミン剤の内服、ステロイドの外用などを行います。
5.貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎:

湿疹をこじらせると細菌感染を伴い、じくじくした病変になることがあります。早めに治療しないと更に自家感作性皮膚炎を引き起こすことがあります。(アレルギーをおこし、全身に皮疹が出現します。)
治療:抗生物質の内服や亜鉛華軟膏とステロイドの混合軟膏を外用したりします。自家感作性皮膚炎をおこしてしまったときは、抗ヒスタミン剤の内服などの治療を加えます。
6.皮脂欠乏性湿疹:

特に下腿(膝から下)は身体のなかでも皮脂の分泌が少なく、夏場はそこまでではありませんが、冬場は外気が乾燥していて特に乾燥しやすくなり、湿疹化することがあります。
治療:乾燥のみなら保湿剤の使用のみで改善しますが、湿疹化している場合は湿疹の治療に準じてステロイドの外用などを行います。
7.うっ滞性皮膚炎

静脈瘤などのの基礎疾患が下腿などにあると、血液の流れがうっ滞して、紫斑を形成し、湿疹化することがあります。
治療:なるべく血液がうっ滞しないように動かすことが重要です。弾性ストッキングなどを使用することもあります。湿疹化してしまった場合には、湿疹の治療に準じます。
8.汗疱、異汗性湿疹:

夏場など汗をかきやすい時期に悪化することが多く、掌、足の裏に水疱が生じます。一見白癬(水虫)とまちがわれることもあります。真菌検査を行い判断を行います。
治療:軽度でかゆみなど伴わない場合は尿素の外用などを行いますが、かゆみや炎症を伴う場合、ステロイドの外用を行います。
9・結節性紅斑
下腿に紅斑が出現します。扁桃炎などの溶連菌感染症などが引き金となります。
治療:原因に対する治療(抗生物質の投与)、ならびに下腿の安静と、症状に応じて対処療法を行います。
10.掌蹠膿胞症:

掌や足の裏に小さな膿疱や水疱が生じ、皮がむける症状を定期的に繰り返す疾患で、長きにわたる喫煙や、歯科金属、扁桃炎などの炎症が引き金になるといわれています。治療には時間がかかります。治るまでに5~7年程かかると言われています。
治療:軽い場合はステロイドの外用やビタミンDの外用などを行います。中等度の場合には、チガソンの内服や光線療法などを行います。禁煙や歯科治療、扁摘なども考慮します。
11.日光皮膚炎(いわゆる日焼け):
強く日焼けをすると、やけどと同じような状態になり、水疱を形成します。
治療:この場合はやけどに準じた治療を行います。
12.帯状疱疹

帯状に赤味や小水疱ができます。水ぼうそうのウイルスの再燃によるもので、疲れているなど、免疫機能が低下している時におきることが多いです。
治療:抗ウイルス剤の内服をします。
13.乾癬ほか

体や四肢に、赤いカサカサした湿疹ができる慢性の疾患です。
治療:ステロイドやビタミンDの外用、光線療法、チガソンの内服、免疫抑制剤(ネオラール)の内服、生物学的製剤の使用など、症状の程度に応じて様々です。
14.紫斑

単純性紫斑、老人性紫斑などや、慢性色素性紫斑、アナフィラクトイド紫斑病など様々です。いずれも、血液成分が血管の外に漏れ出た結果生じたものですが、病変により重症度が違います。
治療:病変の程度により様々です。
15.結節性痒疹などの痒疹

皮膚が結節状にかたくしこりとなり、強いかゆみを伴います。
治療:ランクが上位のステロイドの外用や、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の内服などを行います。
16.蕁麻疹

もりあがった赤味や浮腫がみられ、地図状なることもあります。いろいろな原因でなりますが、慢性化した場合、原因がわからない場合も多くあります。
治療:基本的には抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の内服を行います。
17.ウイルス性のイボ
手足によくみられます。足底にできたものは、うおのめと間違われることがあります。
治療:液体窒素による治療を主に行います。爪のまわり、足底のイボは難治の傾向があります。
18.うおのめ、たこ
治療
:肥厚した部分を削ります。

形成外科編
1.色素性母斑


小さな腫瘍から、有毛性の先天性の大きなものまであります。
治療:切除術を行います。大きなものの場合、数回に分けて切除を行ったり、皮弁で欠損部分を補ったりします。
2.扁平母斑
カフェオーレ色の色素斑です。
治療:レーザー治療が効きが悪いので、小さなものの場合切除術を行う場合もあります。
3.その他の腫瘍
たの部位と同様にいろいろな腫瘍ができますが、代表的な腫瘍についてお話します。
治療:いずれの腫瘍も基本的には切除術を行いますが、イボ(老人性イボ)や軟性線維腫などの場合、炭酸ガスレーザーによる焼灼切除をおこなう場合もあります。
粉瘤

皮膚線維腫

スキンタッグ
軟性線維腫

脂肪腫
石灰化上皮腫

4.ケロイド

きずあとが赤く盛り上がった状態で、痛みやかゆみを伴うことがあります。
治療:肥厚性瘢痕の場合は、修正手術が可能ですが、ケロイドの場合、体質により切除しても再びケロイドになることが懸念されるため、ステロイドの局所注射やステロイドテープの使用、サポーターによる圧迫などをおこないます。
5.熱傷(やけど)
冬場には低温熱傷が増えます。
治療:まず、即座に冷やしましょう。2度の軽い熱傷までの場合は、軟膏処置などで治療しますが、深い部分まで熱傷を起こしている場合は壊死した組織を切除した後、植皮術などが必要になる場合があります。

美容皮膚科編
1.老人性色素斑
主に、日焼けなどのあとに生じたしみです。
治療:Qスイッチレーザー治療などを行います。
2.脂漏性角化症(老人性イボ)

加齢性のイボです。
治療:炭酸ガスレーザーによる治療を主に行いますが、濃いものの場合、切除し病理検査を行うことがあります。


Posted by yoshiko at 17:26