2009年07月17日

基本的な皮膚外用薬の使い方

 icon98基本的には医師の指示に従って使用しますが、今日は、皮膚科で処方する2つの代表的な外用薬の使用方法についてお話します。
1.抗真菌剤
基本的な皮膚外用薬の使い方
 一日1回の使用で良いものと、2回使用する外用薬とがあります処方された際に指示された回数を守って使用してください。一日1回のものは入浴後に使用するのをお勧めします。基剤としては、クリームタイプが一番使用頻度が多いのですが、ローションタイプや軟膏タイプもあります。また、足白癬(水虫)の場合症状が良くなっても、最低3か月~半年ぐらいは使用を続けないと、高温多湿の環境が整うと再発することが多いですので根気強く治療を行ってください。
2.ステロイド剤:
基本的な皮膚外用薬の使い方
 ステロイドは強さによりランクがあります使用する部位によりステロイドの吸収率に差がありますので、症状、部位などにより医師が判断し処方しています。例えば、顔や頸、陰部などの皮膚がうすく吸収の良い部位は弱いランクのもの、下腿や手掌、足底など吸収が悪い部位には強いランクのものなどを使用します。
 また、基剤には軟膏やクリーム、ローションとあります。亀裂がある時やじくじくしている時には軟膏基剤の方が刺激が少ないですし、夏場汗をかいたり、べとべとするのが好まれない時にはクリーム基剤のものを使用します。また、頭部の場合は毛髪があるのでローションを使用することが多いですが、傷があるとしみやすく、必要以上につけすぎることがありますので気をつけてください。
 また、症状により、ステロイド剤単独ではなく、保湿剤や角質溶解剤や亜鉛華軟膏などと混ぜて処方することもあります。
 使用回数は一日1回~3回程度ですが、医師の指示どおりに使用してください使用量は皮膚の状態によっても異なりますが、指の第一関節までのチューブ軟膏で手のひら2枚分ほど外用するのが目安です。塗りすぎた分はティッシュなどで優しく抑え拭きしましょう。
基本的な皮膚外用薬の使い方
副作用について
 ステロイド外用薬は危険との誤った認識がありますが、適切な強さのものを適切な量、適切な期間使用するのは問題ありません。ただ、漫然と顔面にステロイドを使用したりすると、場合によっては酒さ様皮膚炎を引き起こしたりすることがありますので気をつけてください。
 また、ステロイドで色素沈着になるのではなく、皮膚の炎症を治療をせずに放置したり、繰り返し皮膚炎をおこすと炎症後色素沈着になることがありますので、早めに適切な治療をしましょう。



Posted by yoshiko at 10:23