2011年09月18日

10、11月の肌トラブル(乾燥、腫瘍、しみ他)

 秋になると夏の蒸し暑さから解放される一方、気温、湿度が下がり、肌が乾燥し始めます。この時期のトラブルは下記のごとくです。face02
1.肌の乾燥
2.アレルギー(秋の植物他)
3.日焼け後のしみなどの悩み

4.その他

 また、暑さが少しずつ落ち着いてきたら、腫瘍、しみなどの治療によい季節になります。(もちろん悪性の場合や、早めに切除した方がよい腫瘍の場合はその限りではありませんが)

 本日は肌乾燥、アレルギー対策と、久しぶりにシミ、腫瘍治療のお話をします。

1.肌乾燥、アレルギー対策
icon76スキンケア:この時期は次第に湿度がさがり、肌が乾燥しはじめます。夏の間、多かった皮脂も次第に分泌が低下してきます。9月下旬から10月中旬ぐらいまでは肌がまだ秋の湿度、気温に対応できない状態ですので、洗顔の際は洗いすぎに気を付け、夏場よりも軽めに洗顔しましょう。乾燥するなと思ったら、石鹸などは使用しないようにしましょう。また、乾燥する部分に適度な保湿をするのもよいでしょう。
アレルギー対策:この時期にアレルギー性鼻炎や結膜炎、アレルギー性皮膚炎の症状がおきる方は、病院で秋の植物などのアレルギーがないか調べてみるとよいでしょう。まずはアレルギーの原因となるものをなるべく排除し、皮膚炎に対しては、皮膚科で外用薬や抗ヒスタミン剤などを処方してもらいましょう。

icon99次にしみについて
 しみ一言で言っても様々で、当然しみの種類により治療法も異なります。まずはシミ治療を行っている美容皮膚科、形成外科などでしみを診断してもらい、適切な治療を受けられるとよいでしょう。

 では、よく見かけるシミについて、種類と治療について見ていきましょう。
1.肝斑

 トランサミン内服などに加えハイドロキノンの外用などが主流で効果的ですが、施設によってはレーザートーニングなどをおこなっている所もあります。(ちなみに当院では肝斑に対するレーザー治療は行っていません)
2.老人性色素斑

 濃いものはまずはQスイッチレーザーを行うのが効果的です。非常に薄いものや、レーザー治療でも十分取れなかったもの、あるいはレーザー後の色素沈着に対し、トレチノイン、ハイドロキノン治療を行うと更に効果的です。
 尚、しみの一部が膨らんでいる場合は、老人性いぼ(脂漏性角化症)化しているので、その部位には炭酸ガスレーザーを追加します。
3.雀卵斑(そばかす)

 日差しの影響で濃くなるのでまずは日焼け防止が一番ですが、出来て気になる場合は、レーザー治療、外用治療(トレチノイン、ハイドロキノン治療)など比較的どの手段も効果的です。
4.遅発性太田母斑

 一見、そばかすに見えるのですが、そばかすとは色調が異なり灰色紫ががった小さな色素斑です。しみが皮膚の深いところ(真皮)に存在しますので、深いところにも効果的なQスイッチレーザーを行います。その後、一過性に濃くなることが多いので外用治療でレーザー後の色素沈着の治療を行うとよいでしょう。
5.その他

icon99最後に皮膚腫瘍についてお話します。
 皮膚腫瘍には良性と悪性があります。心配になるのは悪性ではないかという点だと思います。悪性の皮膚腫瘍は、形がいびつ、色素むらがある、急に大きくなる、出血をするなどの症状がありますが、すべての特徴がみられるわけでもなく、腫瘍によっても特徴が異なり、また、日光角化症のような表皮内癌の場合、一見湿疹のように見えることがあります。おかしいなと思ったら皮膚科を受診しましょう。また、いろいろと触ってしまうと判断がしにくくなったり、より病状が進行したりしますので、決して自己判断で処置をしないようにしてください。
 一方、良性の腫瘍外見上比較的左右対称で、秩序を保っている印象があります。
 ありふれた腫瘍から、比較的珍しい腫瘍まで様々ですが、ウイルス性のイボ以外は基本的には切除をすることが根治につながります。しかし、腫瘍の種類、数、出来ている部位などによっては切除以外の治療を選択することもあり、状況に応じてベストな方法で治療を行います。
 良性なのでいつ治療をおこなってもよいように感じますが、①炎症を起こしていない時(化膿を含め)、②可能なら、比較的小さなうちに、多発しないうちに行うのがよいでしょう。

icon76よく見かける腫瘍について治療法
1.粉瘤:切除します。化膿している場合は、まず切開排膿をし、炎症を抑えます。

2.ほくろ:切除します。顔面の小さな、比較的色の薄いほくろ、頭部のほくろなどは炭酸ガスレーザーによる焼灼切除の適応になります。

3.老人性いぼ(脂漏性角化症):炭酸ガスレーザーによる焼灼切除をします。色の濃いもの、診断がはっきりつかないものなどは、切除術を行い病理検査をします。


4.尋常性いぼ(ウイルス性いぼ):液体窒素による冷凍術などをおこないます。

5.ひ粒腫:針による切開を行い、内容物を圧出します。

6.汗管腫:炭酸ガスレーザーによる焼灼を行います。少しずつ目立たなくなりますが、根治術ではありません。

7.脂肪腫:摘出術を行います。

8.軟性線維腫:切除、炭酸ガスレーザーによる焼灼切除を行います。

9.石灰化上皮腫:切除術を行います。

10.ガングリオン:まず穿刺術を行います。手術で摘出する方法もありますが、再発することがあります。
11.その他

 今回は多岐にわたりいろいろとお話ししましたが、いずれの疾患も専門的に診察しないとわからないものも多いので、まずは皮膚科、形成外科など専門の科を受診され、相談されるのがよいでしょうface02


Posted by yoshiko at 11:16