鼻まわりのいろいろな病変
今日は鼻のまわりのいろいろな腫瘍、皮膚炎についてお話します。
まずは
できものです。
1.色素性母斑(ほくろ)
治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼か、切除術を行います。鼻部(特に鼻尖部)は部位的になるべく切除術(皮下縫合を含む)を行った方が傷痕が目立たなくてすみます。
2.毛包腫
治療:切除術を行います。
3.鼻部線維性丘疹
治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼か、切除術をおこないます。
4.その他
次に
皮膚炎です。
1.脂漏性皮膚炎
鼻のわき(鼻唇溝)などの脂漏部位に、赤味、皮むけ、軽い痒みが生じます。
治療:ニゾラールローション、クリームの外用、炎症が強い時は場合によってはステロイド外用を行います。ただし、ステロイド外用の場合、酒さ様皮膚炎などにならぬよう慎重に使用しなければなりません。
2.酒さ
赤ら顔、症状のひどい時は紅色丘疹が生じます。
更に症状が進むと赤鼻となります。
治療:オイル系の化粧品の使用をやめ、ビタミンB群の内服、紅色丘疹が生じた時にはミノマイシンの内服などを行います。毛細血管の拡張に対しては、Vビーム、ダイレーザーなどのレーザー治療が効果的です。
3.酒さ様皮膚炎
ステロイド外用薬の誤った使用などで、酒さと同様の症状が生じます。
治療:まず、ステロイドの外用を中止し、皮膚を刺激しないスキンケアを行います。内服は酒さと同様です。