よく見かける皮膚良性腫瘍

yoshiko

2010年10月22日 21:49

今回はよく見かける良性の皮膚腫瘍についてお話します。
では以下の腫瘍は何であるか当ててみてください。
A.
B.
C.
D.
E.
F.
G.
H.
I.
答え
A.アテローム(粉瘤)
全身どこにでもできます。
化膿している時は切開し膿を出します。化膿していない時は摘出術を行います。
B.軟性線維腫
主に体、四肢にできます。
付け根(茎)が小さなものの場合は炭酸ガスレーザーで切除を、大きなものの場合は切除術をおこないます。
C.色素性母斑(ほくろ)
全身どこにでもできます。
顔の色の薄い小さなほくろの場合は炭酸ガスレーザーによる切除も適応となりますが、体にあるもの、大きなもの、色の濃いものは手術が再発もなく、傷痕も良好ですので適応となります。
D.脂漏性角化症(老人性イボ)
この腫瘍もどこにでもできます。
顔の場合、老人性色素斑(しみ)と合併していることもしばしばです。よくみられるのは顔、頸ですが、体や四肢にもできます。
炭酸ガスレーザーによる焼灼や、濃いものの場合、切除術を行うこともあります。
E.皮膚線維腫
これもどこにでもできます。
気になるなら切除術を行います。
F.ひ粒腫
主に顔面にできます。
針や炭酸ガスレーザーで穴をあけて、圧出します。
G.汗管腫
主に顔面にできます。
炭酸ガスレーザーによる焼灼を数回行い少しずつ目立たなくします。
H.老人性脂腺増殖症
顔面にできます。
気になるなら、炭酸ガスレーザーによる切除か、切除術をおこないます。
I.尋常性イボ(ウイルス性イボ)
四肢(特に手、足)にできることが多いのですが、顔面や体にできることもあります。
液体窒素による冷凍凝固が一般的ですが、顔面や頸部では炭酸ガスレーザーによる焼灼をおこなったりします。ステイハイドを塗ったりする治療もあります。