これからの時期の治療パート2
この時期はまだ日差しが弱く、汗などもかくことが少ないので、腫瘍(できもの)を治療するには良い時期です。今日はよく見られる腫瘍の治療法をお伝えします。
まずは、
よく見られる腫瘍ベスト3です。
1.ほくろ(色素性母斑)
大きさ、濃さにより
炭酸ガスレーザーによる焼灼切除と、
手術による切除があります。
傷が治るのにレーザーの場合、約2週間、手術の場合、約1週間かかります。
更に、傷の赤みがひくのには3カ月から半年かかります。
手術前
手術後
レーザー前
レーザー後2週
2.イボ(脂漏性角化症(老人性イボ)、ウイルス性イボ)
いずれも
液体窒素による冷凍凝固、炭酸ガスレーザーなどによる焼灼術などがあります。顔面の老人性イボなどに対する治療は主に炭酸ガスレーザーで行います。
傷が治るのに約1週間(冷凍凝固で水疱ができた場合は約2週間)、赤みが引くのに3カ月程度かかります。
顔レーザー前
レーザー後
頸レーザー前
レーザー後
3.粉瘤(アテローム)
手術による摘出術を行います。炎症を起こしている場合は、
皮膚を切開し膿を出す施術を行います。
手術前
手術後
次に時々見られる腫瘍です。
4.皮膚線維腫
皮膚が褐色ドーム型に隆起した腫瘍です。盛り上がった皮膚を含め
切除術を行います。
5.脂肪腫
摘出術を行います。
6.黄色腫
眼瞼に発生することが多く、高コレステロール血症との関連があります。
手術による切除や炭酸ガスレーザーによる焼灼術などがありますが、
同時にコレステロールを下げる内服なども行います。
コレステロールのコントロールを行わないと再発しやすい傾向にあります。
手術前
手術後
7.汗管腫
炭酸ガスレーザーによる焼灼を行い、少しずつ目立たなくします。
8.稗粒腫
針で小さな穴をあけて
圧出します。
9.脂腺増殖症
炭酸ガスレーザーによる切除、もしくはくりぬき切除を行います。
10.石灰化上皮腫
摘出術を行います。
11.線維性丘疹
鼻部にできることが多いのですが、他の部位にもできます。
切除術を行います。
12.多発性毛包のう腫
1か所のみ確定診断を得るために
摘出することもありますが、多発している場合、多くは
針で切開、黄色のクリーム状の内容物を圧出します。
13.その他
以上です。気になる時は、皮膚科、形成外科を受診しましょう。