2009年02月10日

ピアス、ピアッシングの合併症

 最近はピアスも一般的になり、特に若い世代ではイヤリングよりもピアスをされている方が圧倒的に多いのが現状です。
新学期がはじまる前にピアスを開けようかなと考えられている方いらっしゃるでしょう。
今日はピアッシング、ピアッシング後に起きる合併症についてお話しましょう。face02
ピアッシング
icon98ピアスはピアスをとり扱っている病院(クリニック)で開けてもらうのが無難です。
ファーストピアスの素材:金属アレルギーなどがある方はピアスを開けないか、開けるならチタン製のものがよいでしょう。
開ける位置:左右の耳たぶの形やどのようなピアスを好んでするかなどを考慮して、位置を決めます。もちろん時代により好まれる位置にも変化があります。開けるべきでないのが耳介軟骨の部分です。この部位は、血行が悪く、軟骨が感染を起こすと耳介が変形することがあります。
開ける方法:位置を決めたら、ピアスガンで開けます。ピアッシングは瞬間で終了します。
ピアス、ピアッシングの合併症
ピアッシング後の管理ピアスは原則的に4週間~6週間ははずしてはいけません。ピアス後はピアスをはずさずにシャワーできれいに洗浄しましょう。1週間程度、ピアス穴の部分に抗生剤入りの軟膏を使用します。
 6週間ほど経過したら、入浴の時のみ時々ピアスを外してシャワーで洗浄し、ピアッシング後半年間はなるべく1日じゅう入れたままにしましょう。何故なら、ピアス穴が本当に安定した状態になるのには半年ぐらいかかるからです。
 また、ピアスを入れる時はピアス穴を傷つけないように慎重にいれましょう。
icon76ピアス後の合併症
1.かぶれ(接触性皮膚炎):
ピアス、ピアッシングの合併症
ピアスの素材に対する金属アレルギーによりおこります。
 原因となっているピアスをやめ、プラスチックピアスなどに替え、ステロイド外用剤などにより皮膚炎が落ち着くのを待ちます。
 また、消毒をしすぎて消毒液にかぶれる方もいます。この場合も、消毒を止め、ステロイドなどの外用薬を使用します。
2.感染:
ピアッシング後の不適切な処置が原因です。ピアスの周囲に浸出液などがたまり感染を起こさないよう、シャワーなどで洗浄し清潔に保ちましょう。消毒よりもシャワーなどの流水による洗浄の方が効果的です。
2.ケロイド:
ピアス、ピアッシングの合併症
ピアス部に何回も感染を繰り返したり、ピアス穴を傷つけたりしていると人によってはケロイドが生じます。硬く膨らんできます。ステロイドの局注が効果的ですが、ケロイドが改善した後も耳垂の変形は改善しないので、場合によっては手術的に切除を行います。この場合、再発の可能性もありますので、術後圧迫固定などのケアを行い、再発の傾向がある場合は早めにステロイド局注を行ったりします。
3.ピアスの埋没
ピアス、ピアッシングの合併症
局所麻酔下に埋没してしまったピアスを摘出します。
4.ピアス後の裂傷:
重いピアスを長時間繰り返しつけていたり、ピアスをひっかけたことにより耳垂が裂けておきます。
起きたばかりの場合は、創部をデブリドマンし縫合します。瘢痕化している場合は耳垂裂の手術に準じ治療を行います。



Posted by yoshiko at 21:31