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2010年03月03日

花粉症の時期をのりきる肌対策

 1月下旬から4、5月頃は、すぎやひのき、ハンノキなどの花粉により、鼻汁、眼のかゆみに加え、肌の乾燥、皮膚炎に悩まされる時期です。特に、花粉の付着しやすい上眼瞼、下眼瞼、頬部、頸部にかゆみ、赤みや皮むけなどを生じます。




すぎ
ひのき
はんのき
1.この時期に湿疹が出現した場合、早めに皮膚科を受診して必要ならばアレルギーの検査を受けましょう
→かぶれによる皮膚炎もありますが、根底にアレルギー性の皮膚炎がある場合がありますので、問診により必要ならば検査を行います。
2.肌の負担をさけるために、化粧品の使用を控えましょう。
→基礎化粧、メークの刺激が肌を一層痛めてしまいます。
3.洗顔は軽めにし、洗顔料の使用は控えましょう。
→洗顔料により更に皮脂膜がとれてしまい、ますます皮膚に付着した花粉が皮膚に侵入しやすくなり、皮膚炎が悪化します。
4.入浴、サウナ、激しい運動、水泳、ホットヨガなどは控えましょう。
→汗をかいたり、温まる、顔を濡らすことが更に皮膚炎を悪化させます。
5.適切な外用、内服を行いましょう。
自己判断せず、まずは皮膚科で指示を受けましょう。
ワセリン(プロペト、白色ワセリンなど)による皮膚の保護、短期間のステロイドの外用、プロトピック軟膏の外用などに加え、抗ヒスタミン剤の内服などを行います。
  


Posted by yoshiko at 23:20

2010年02月16日

感染症と皮膚疾患

今日は皮膚疾患を起こしてしまうような感染症についてお話します。face01感染症には主に、細菌、ウイルス、真菌、虫などがあります。
icon76まずは細菌
黄色ブドウ球菌:とびひ、せつ、よう、ひょう疽(指の化膿)、蜂窩織炎、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群、トキシックショック症候群などの原因となります。

とびひ
よう
ひょう疽
蜂窩織炎
溶血性連鎖球菌
:掌蹠のう胞症、とびひ、丹毒、結節性紅斑などの原因となります。
掌蹠のう胞症
丹毒
結節性紅斑
アクネ菌:尋常性ざ瘡(にきび)の原因となる代表的な菌です。
icon76次にウイルス
単純ヘルペスウイルス
:ヘルペス、ヘルペス性歯肉口内炎、カポジ水痘様発疹症(特にアトピー性皮膚炎などの人におきることがあります)、多形浸出性紅斑などの原因となります。
口唇ヘルペス
カポジ水痘様発疹症
水痘、帯状疱疹ウイルス:水痘、帯状疱疹の原因となります。
帯状疱疹
その他ウイルス:感染性じんま疹、ジベルバラ色ひこう疹など原因となることがあります。
ジベルバラ色ひこう疹
icon76更に真菌
白癬菌:白癬、悪化し感染(ブドウ球菌など)を伴うと蜂窩織炎などの原因となります。
白癬
マラセチア:癜風、マラセチア毛包炎、脂漏性皮膚炎などの原因となります。
癜風
マラセチア毛包炎
カンジダ:カンジダ性爪周囲炎、間擦疹などの原因となります。
カンジダ性爪周囲炎

icon76
ダニ:アトピー性皮膚炎などの症状を悪化させます。
ヒゼンダニ:疥癬の原因となります。
疥癬
シラミ:頭しらみ、毛しらみ
その他
  


Posted by yoshiko at 21:43

2010年02月03日

やけど(熱傷、低温熱傷)

 この寒い時期に多いのが熱傷です。熱湯によるもの、カイロによるもの、湯たんぽによるもの、ストーブによるものなど様々です。今日は、やけどした時の応急処置、病院を受診したほうがいい場合などについてお話します。
icon98熱湯をあびてしまった場合
1.ただちに冷シャワーなどを直接かけてひやしましょう。しばらく冷やしてください。(数十分程度)服にかかった場合は無理やり衣服をはがすと皮膚をいためることがありますので、ハサミなどで切ってしまうほうが損傷は少なくてすみます。
2.保冷剤などで引き続き冷やし、ステロイド軟こうの手持ちのものがあれば外用します。ただし、アロエなどの民間療法の外用はよくありません。使用しないほうがよいものを外用するより、冷却のみの方がよいですので、よくわからない場合は外用しないでください。
3.水疱を形成した場合、しそうな場合は早めに皮膚科、形成外科などを受診しましょう
水疱化した熱傷

軽度の水疱化していない熱傷


icon98カイロや湯たんぽなどで受傷した場合
1.カイロや湯たんぽを使用したまま入眠していまい、やけどとなってしまうことがあります。この場合、低温で時間をかけてやけどしていますので、意外に深くまで組織損傷がおこっています。始めは水疱程度でも傷の治りが悪く、組織の血行がなくなりかさぶたのようになることがあります。


このようなやけどを低温熱傷と呼びます。カイロや湯たんぽなどを使用し、皮膚がおかしいなと思った時はできるだけ早急に専門の病院を受診してください
2.低温熱傷にならないためにも、電気あんか、カイロ、湯たんぽなどを使用したまま寝てしまわないようにしましょう。
icon98ストーブなどによる受傷の場合
1.引火して衣服に火が燃え移ったような火傷の場合は、ただちに、総合病院、救急病院に行かれて適切な処置を受けてください。
2.熱い部分に接触して受傷した場合は、しばらく保冷剤や流水などで冷やし、ステロイド軟こうを外用します(手持ちがあれば)。痛みなどが強い場合や、水疱化しそうな場合は早めに病院に受診してください。
icon98ヘアアイロンなどで受傷した場合
1.ストーブなどによる受傷の2に同様です。顔や頸にヘアアイロンが接触して受傷することが多いのですが、治癒後の色素沈着などが気になる部位ですので、早めに皮膚科や形成外科などを受診されることをお勧めします。  


Posted by yoshiko at 10:28

2010年01月19日

顔しみ、腫瘍の総合治療

  今日は顔の腫瘍(できもの)、しみが混在している場合、どのように判断し、治療法を選択するかについてお話します。
顔によくみられる腫瘍、しみには以下のようなものがあります。
1.イボ(尋常性イボ)
2.脂漏性角化症(老人性イボ)
3.汗管腫
4.ひ粒腫
5.老人性脂腺増殖症
6.老人性色素斑
7.肝斑
8.遅発性太田母斑
9.雀卵斑(そばかす)
10.その他

icon76では、この写真をみてください。


この写真の皮膚はどの様な状態でしょうか?
icon98この写真の皮膚には、A.脂漏性角化症(老人性イボ)、B.老人性色素斑などが混在しています。
A
B
治療:Aは炭酸ガスレーザーによる焼灼を、BはQスイッチレーザーによる治療をおこないます。仕上げにトレチノイン、ハイドロキノンの外用治療をするのも薄いしみやくすみを改善し、効果的です。

icon76次にこれはどうでしょうか?

icon98この写真には主に脂漏性角化症(老人性イボ)が存在します。AもBも見かけは異なりますが、同じ脂漏性角化症です。
A
B
治療:いずれに対しても、炭酸ガスレーザーで浅く焼灼します。

icon76この写真はどうでしょう?

icon98この写真には、A.汗管腫、B.色素性母斑(ほくろ)などが存在します。
A
B
治療:Aに対しては、炭酸ガスレーザーによる治療を、Bに関しては、メスによる切除か炭酸ガスレーザーによる治療を行います。
 icon99このように、人それぞれ持っている腫瘍もしみも異なります。組み合わせも様々なのです。顔のできものやしみを治療し、すっきり若々しい肌に近づくには、専門の医師に相談されどの点(できもの、しみ)をどこまで改善したいかにより、効率的な治療計画を立てましょう。  


Posted by yoshiko at 20:47

2010年01月06日

冬場の乾燥対策(スキンケア)

 今日は冬場の乾燥対策についてお話します。
 冬場は湿度の低下、暖房、長風呂などでとかく乾燥しがちです。乾燥を放置していると、次第に乾燥が進行し、皮膚炎になることがあります。早めの対策を行いましょう。
 また、湿疹になってしまった場合は自己判断せずに早めに皮膚科を受診しましょう。
乾燥対策

1.洗いすぎないようにしましょう。
 乾燥している部分には石鹸、洗顔剤、ボディソープなどを使用しないようにしましょう。
2.保護をしましょう。
 濡らす前にワセリンなどで保護をしましょう。手の乾燥がひどい場合は、ワセリンを外用した後ビニールの手袋などで保護した上で、炊事、洗濯、入浴(手を濡らす作業)などを行うと良いでしょう。
 頭皮の場合は洗髪30分~1時間ぐらい前にオリーブオイル、ツバキ油などを頭皮に塗っておくと効果的です。洗髪前には軽くブラッシングしましょう。
3.保湿をしましょう。

 ヒルドイドソフト、ヒルドイドローション、パスタロン20ソフト、セラミドクリームなどの保湿剤で保湿しましょう。洗ったり濡らした後、すぐに保湿が効果的です。
 手足の乾燥で湿疹化していない場合は、保湿剤を外用後サランラップなどで密封ししばらく置くのも良いでしょう。(ただし、顔にはしないでください。)

4.乾燥がひどい時には入浴を控えましょう。
入浴により皮脂膜がさらにとれてしまいます。湯船につからないのみならず、シャワーなども控え目にしましょう。もちろん石鹸の使用は控えましょう。入浴後はすぐに保湿剤を外用しましょう。

5.暖房は控えめに。
 暖房により更に乾燥が進行します。加湿器などを使用し、湿度が極端に低下しないように気をつけましょう。
6.湿疹化した場合は早めに治療を受けましょう。
 予防するのが一番ですが、湿疹まで進行してしまった場合は、早めに皮膚科を受診して治療してくださいね。

  


Posted by yoshiko at 10:44

2009年12月14日

目元の小じわケアクリーム

今日は最近発売になったエラスチダームアイクリームのお話をします。

エラスチダームアイクリームは1日2回の使用で、目元の小じわの改善に効果的なクリームです。保湿剤ではありません。

バイミネラルコンプレックス(銅、亜鉛、マロン酸)が含まれており効果を発揮します。icon76バイミネラルコンプレックスには、下記の効果があります。
肌の弾力性の回復
コラーゲンの再生
エラスチンの再生
 
以上の効果により、エラスチンを補充し、コラーゲンを再生させ、目元の小じわや皺の数を減らします。icon12


  


Posted by yoshiko at 10:48

2009年12月09日

ニキビ治療最近の傾向(ディフェリンゲルの効果など)

今日はニキビ治療の最近の傾向についてお話します。face02
ニキビの程度別にお話しましょう。
1.非炎症性ニキビ(白、黒ニキビ)→ディフェリンゲル外用、面ぽう圧出
 昨年10月頃に発売になったディフェリンゲルが効果的です。加えてニキビ出しを行うとよいでしょう。

icon76ディフェリンゲル ミニ知識
 炎症を伴わないニキビに特に効果的な外用薬です。
 レチノイド(トレチノイン)とは異なる化学構造を有する物質ですが、レチノイン酸受容体に結合し、毛包上皮細胞の角化異常を改善することでコメドを減らし、ひいては炎症性ニキビも改善します。
 副作用ではないのですが、乾燥感、皮向け、皮膚の赤味が生じることがあります。この季節、暖房などで乾燥しているので特に感じる方が多いようです。保湿系の化粧水などを使用したり、使用量を控え目にするとよいのですが、かゆみがあったり、乾燥がひどい場合には早めに医師に相談しましょう。

2.炎症性ニキビ(赤ニキビ)→抗生物質内服、抗菌剤およびディフェリンゲルの外用、ニキビ出しほか
 このタイプのニキビには、従来の抗菌剤(ダラシンTゲル、ローション、アクアチムクリーム、ローション)に加えディフェリンゲルの外用を併用することが効果的です。


 また、炎症が強い場合には、抗生剤の内服(ミノマイシン、ルリッド、クラリシッドなど)を行います。漢方薬では、排膿散及湯などがあります。
3.膿疱性ニキビ(ひどく膿んでいる場合)→抗生物質内服、切開排膿、肥厚性瘢痕化した場合にはケナコルト局注
 このタイプの場合はまず抗生物質の内服を行います。改善傾向がみられない場合に切開排膿を行います。
 炎症が長引くと瘢痕化することがあります。(陥凹したり肥厚したりします。)
 肥厚性瘢痕化した場合は、ケナコルトの局所注射を行うのが効果的です。
4.その他
補助的内服治療:ビタミンB2、B6、ハイチオールに加え、ビタミンCの内服を行うことがあります。
漢方薬内服治療:清上防風湯、荊芥連翹湯などを内服します。
icon98イオン導入:ビタミンC誘導体やアミノ酸をイオン化して導入し、皮脂の分泌を抑制したり、ニキビの炎症を早く沈静化させ、ニキビ後の色素沈着を起こしにくくします。
icon98ケミカルピーリング:ピーリング剤を塗布し、化学的にピーリングします。非炎症性ニキビ、毛穴の詰まりやニキビ後の軽い陥凹変形などに効果的です。
icon98トレチノイン治療:ディフェリンゲルより皮膚のターンオーバーを早める作用が強く、外用により赤味や皮むけなどが生じます。副作用ではありません。皮脂の分泌を調節し、ディフェリンゲルと同様に毛穴の角化異常を改善しニキビを減らしますニキビの炎症やニキビ後の色素沈着を改善するのに効果的です。特にニキビ後の色素沈着にはハイドロキノンなどの外用と合わせて使用すると(オバジニューダームシステムなど)、更に効果的です。
治療前
治療後
  


Posted by yoshiko at 21:08

2009年11月26日

にきび治療の基本(スキンケア編)

 今日はニキビで悩んでいる方が気をつけるスキンケア上のポイントについてお話します。次回は治療についてお話します。

まずはスキンケアのポイントです。誤ったスキンケア、化粧などはにきび悪化の原因の1つです。せっかくニキビ治療をしても、効果があがりにくくなりますので、早速改善してくださいね。face02
1.オイル系を使用しない。
×オイルクレンジング、クリーム、リキッドファンデーションなどの使用を止めましょう。
ジェルタイプのクレンジング、化粧水、パウダーファンデーションが良いでしょう。下地を使用したい場合には、ノンコメドジェニックタイプの日焼け止めを下地とするのが好ましいです。
2.洗いすぎない。肌状態に合わせた適切な洗顔を行いましょう。
×ニキビだからといって洗いすぎは禁物です。特に今のように乾燥する季節は、乾燥によるニキビが増えてしまいます。皮脂の分泌が多いところのみ、石鹸を使用しましょう。
乾燥がひどい場合はクレンジングの使用のみとし、ダブルクレンジングは控えましょう。もちろん、皮脂の分泌の多い季節、多い方は通常どおりダブルに洗顔されてかまいません。
3.必要な化粧品の使用だけにとどめましょう。
不必要な化粧品の使用は肌荒れ(にきび、かぶれ他)の原因となります。
×いろいろな種類、成分の化粧品を使用すれば、肌がきれいになると誤解されている方が多いのでは?実は、この考えは間違っています。肌は本来、化粧品で補わなくても自分で皮脂膜などの必要成分を作っています。もちろん、季節によっては少し乾燥したりしますが。必要最小限の製品を使用しましょう。
いろいろな成分が配合されている製品ほど、いろいろ重ねづけをすればするほど、合わないとニキビやかぶれの原因となってしまいます。内容成分もシンプルなものを使用しましょう。
4.ゴールデンタイムには(22:00~2:00)肌を休ませましょう。  
×夜更かし、長時間の化粧、化粧したままで休むのは禁物です。
早寝、早起きは肌にも健康にもよいものです。可能なかぎり是非実行しましょう。
5.喫煙、深酒、インスタント食品、お菓子の食べすぎはやめましょう  
×タバコは活性酸素を増やしてしまい、ニキビ、しみ、くすみ、肌も含めた老化を進めてしまいます。アレルギーにもよくありません。また、飽和脂肪酸を使用した食品(ケーキ、お菓子など)もたまにはよいですが、食事の代わりに食べたりするのはやめましょう。
バランスのとれた食事(豊富な野菜、果物、良質なタンパク(魚貝類、脂分の少ない肉)、木の実)をとりましょう。
6.ストレスは適度に発散しましょう。
 全くストレスのない状態にするのは難しいものです。
ストレスをため込まないように、趣味や適度な運動を是非行いましょう。

icon99まれに難治性のニキビもありますが、適切なスキンケア、治療で改善しますので、あきらめずに健康な肌を目指しましょう。face01
  


Posted by yoshiko at 10:55

2009年11月16日

体のできもの、皮膚炎パート2

face02今日は体幹部のできもの、皮膚炎についてお話します。
icon98まずはできものです。
いろいろなできものができます。3以外は以前にもお話していますので、3を中心にお話しします。
1.脂肪腫

治療:摘出術を行います。
2.色素性母斑

治療:切除術を行います。
3.多発性毛包嚢腫症

多発性に体、四肢のどこにでもできる皮下の小さな腫瘍です。
治療:可能ならどれか1つを切除して病理検査を行います。治療としては、気になる部位を針などで穿刺し内容物(黄色から白色のクリーム状のもの)を圧出します。
4.軟性線維腫

治療:切除術を行います。
5.皮膚線維腫

治療:切除術を行います。
6.脂漏性角化症

治療:炭酸ガスレーザーで焼灼します。
7.粉瘤

治療:摘出術を行います。感染を伴っている時は、切開排膿をします。
8.その他
icon98次に皮膚炎です。
1.薬疹

治療:まず原因となっている薬の使用を可能なら中止します。症状に応じて治療を行います。重症の場合(SJS,DIHS、呼吸困難など)には、入院治療が必要です。
2.アトピー性皮膚炎

治療:洗いすぎないスキンケア、保湿に加え、症状に応じた外用治療、抗ヒスタミン剤などの内服治療などを行います。加えて、掃除、衣類などに気をつけ、生活に支障がない状態にコントロールすることが治療の目標です。
3.痒疹

治療:原因となっている基礎疾患がないか調べます。もし、原因が特定できれば、そちらに対する治療を行います。抗ヒスタミン剤の内服、ステロイドなどの外用治療や、結節性痒疹の場合は、ステロイドの局所注射などを行うこともあります。
4.ジベルバラ色粃糠疹

かぜなどの上気道感染やウイルス感染をきっかけに、体幹部にやや大きめのカサツキを伴う紅斑が出現し、その後やや小ぶりの同様の皮疹が出現します。数週間で治癒します。
治療:抗ヒスタミン剤の内服やステロイド外用などを行います。
5.乾癬

分厚い鱗屑を伴う紅斑が、摩擦を受けやすいところ(肘、膝、生え際など)に出現します。
治療:悪化の原因となっている上気道感染や扁桃炎がある場合は、それらの治療も行います。軽症の場合、ビタミンDの外用やステロイドの外用を行いますが、中等症以上ではナローバンドUVB照射やネオラール、チガソンなどの内服を行います。
6.じんま疹
治療:抗ヒスタミン剤の内服を主に行います。感染性じんま疹の場合は、原因となっている細菌感染やウイルス感染に対する治療も合わせて行います。
7.その他
  


Posted by yoshiko at 22:57

2009年10月26日

よく見かける体のできもの、皮膚炎について

 今日からは数回にわたり体にできる腫瘍、皮膚炎についてお話します。face02
 今日は四肢(腕、大腿、下腿など)です。この部位は顔などに比べ血行が悪く、施術後の赤みの引き方などが悪く、湿疹後などでも色素沈着になりやすい部位です。特に下腿では季節の変わり目や冬場に乾燥し、湿疹などをおこすことがあります。
icon98まずはできものです。
1.色素性母斑
治療:小さなほくろでも切除術をお勧めします。炭酸ガスレーザーでの焼灼はこの部位は痕になりやすく、お勧めできません。
2.石灰化上皮腫

皮下にできる比較的硬い腫瘍です。
治療:摘出術をおこないます。
3.脂肪腫
皮下にできる柔らかい腫瘍です。血管脂肪腫は多発することがあり、軽度の痛みを伴うことがあります。
治療:摘出術を行います。
4.皮膚線維腫

虫刺されの後などにドーム状に隆起した病変です。
治療:気になるなら切除術を行います。
5.その他
icon98次に皮膚炎ほかです。
1.帯状疱疹

水痘を起こすウイルスの再燃により、体のいたるところに生じますが、片側に帯状に赤味、水疱が生じます。
治療:主として抗ウイルス剤の内服をします。
2.かぶれ、貨幣状湿疹

特に下腿は皮脂の分泌が少なく乾燥しやすいので、季節の変わり目、不適切な毛ぞりにより湿疹を起こしやすい部位です。じくじくし、貨幣状の湿疹になることもあります。
治療:毛ぞりなどの刺激をやめ、石鹸などの使用を控えます。その上で症状に応じて、ステロイドの外用薬や、保湿剤などを使用します。じくじくしている時にはステロイド外用に加え、亜鉛華軟膏が効果的です。
3.皮脂欠乏性湿疹

上記と同様に下腿は皮脂の分泌が少なく乾燥しやすいので、季節の変わり目に乾燥し(特に秋、冬)、場合によっては湿疹化することがあります。
治療:洗いすぎない、保湿などのスキンケアを心がけ、湿疹化した時には、ステロイドの外用などの治療を行います。
4.結節性痒疹

かゆみを伴う褐色ドーム状の結節です。繰り返す掻破行動などにより出現します。
治療:ステロイドの局所注射や、ステロイド含有テープの貼付などを行います。
5.多形紅班

ヘルペス感染や扁桃炎などの感染症や薬疹の一部として、四肢に浮腫を伴う紅班が出現します。
治療:原因として感染が疑われる場合には、原因に対する治療を行います。加えて、ステロイドの外用、抗ヒスタミン剤の内服などを行います。
6.扁平苔癬

C型肝炎や、金属アレルギー、薬剤が誘因となり、灰色がかった赤味を伴うカサカサした皮疹が出現します。爪に変形を伴うことがあります。
治療:原因に対する治療(薬剤の場合は、可能なら薬の内服を止めるなど)に加え、ステロイドの外用などを行います。
7.その他
  


Posted by yoshiko at 20:48

2009年10月13日

しみの総合的な治療(加齢による皮膚変化の総合的治療)

 そろそろ日差しも弱くなり、しみの治療を開始するにはよい季節となりました。face02
 今日はしみの総合的な治療についてお話します。
 しみと一口に言っても、老人性色素斑、そばかす、肝班、遅発性太田母斑など様々です。人によってどのしみがメインかも異なります。どれか1種類のしみしか存在しない場合は、そのしみに対する集中ケアを行えば効果的です。
1.しみの治療法(単独の場合)
老人性色素斑:Qスイッチレーザー治療もしくはトレチノイン、ハイドロキノン治療


 
そばかす:Qスイッチレーザー治療もしくはトレチノイン、ハイドロキノン外用治療
肝班:トランサミン内服、ハイドロキノン外用、イオン導入
遅発性太田母斑:Qスイッチレーザー

 しかし、いろいろなしみが混在している場合、しみだけでなく他の加齢性の皮膚変化も加わっている場合は、効率的かつ効果的に治療をすすめなければなりません。
2.いろいろなしみが混在している場合の治療法
 まずは治療効果のある浅いシミからアプローチします。その代表的なのが老人性色素斑です。

目立った老人性色素斑が存在する場合には、まずQスイッチレーザーで主だった色素斑を治療します。

 その後、残存した淡いしみやくすみに対し、トレチノイン、ハイドロキノン治療(オバジニューダームシステムなど)を行い、総合的にしみ、くすみ、肌のはり感を改善します。   
 
 この治療でも改善できないしみが、遅発性太田母斑などの真皮の深い部分に色素が存在するしみや、ほくろ(色素性母斑)、イボ(老人性イボ)です。
 遅発性太田母斑に対しては、Qスイッチレーザー(Q―YAGの場合1064nmで照射)での治療を行いますが、一過性にレーザー後の色素沈着などを起こすことが多いため、レーザー後も後療法として、トレチノイン、ハイドロキノン治療(オバジニューダームシステムなど)を引き続き行うことが多いものです。
 ほくろに関しては、小さなものに対しては炭酸ガスレーザーによる治療を、大きなものに対しては切除術などを検討します。
 イボに関しては、炭酸ガスレーザーによる焼灼治療が効果的です。


イボが目立っているケースの場合は、先にイボに対するレーザー治療を行い、その後淡いしみやくすみに対する仕上げとして、オバジニューダームシステムなどの外用治療を行う方が良いでしょう。
icon99しみが気になっているかたは、美容皮膚科や形成外科などに相談してみましょう。face02
  


Posted by yoshiko at 23:19

2009年10月06日

口周りのいろいろな病変

 今日は顔のいろいろなできものの最終編です。face02
口、口周りの病変(できもの、湿疹など)についてお話します。
icon98まずはできものです。
1.静脈湖

口唇にできる静脈成分の腫瘍です。
治療:切除術を行います。
2.色素性母斑

治療:切除術もしくはCO2レーザーによる焼灼切除術をおこないます。
3.色素斑

治療:Qスイッチレーザーを行います。レーザーでの治療効果が十分でない場合は、切除術などの他の治療を検討することもあります。
4.その他
icon98次に皮膚炎ほかです
1.接触性皮膚炎(かぶれ)

くちびるの周囲に小さな水疱ができ、皮がむける状態が続くことがあります。
口唇ヘルペスと間違われますが、くちびるの辺縁全体に皮疹ができることが、ヘルペスとは異なる点です。
治療:まずかぶれの原因となっていることをやめます。加えて、湿疹に準じた治療を行います。プロペトの外用による口唇の保護に加え、症状によっては短期間ステロイドの外用などを行います。
2.口唇ヘルペス

単純ヘルペスウイルスによる感染及び、再燃によりおきます。風邪をひいた、生理前である、日光を強く浴びたなど、疲れているなど、免疫力が低下した時におきやすく、違和感(主に痛み)、赤味、小水疱が出現します。
治療:抗ウイルス薬の内服や外用を行います。
3.口角炎

口角部がただれたり、切れたりします。
原因はかぶれやアトピー性皮膚炎でおきる場合と、細菌やカンジダに感染しておきる場合があります。
治療:原因に応じた外用薬を選択します。口角部のプロぺトによる保護に加え、湿疹の場合は短期間のステロイド外用、カンジダ感染の場合は抗真菌剤の外用などを行います。だだれている場合は亜鉛華軟膏を使用すると効果的です。
4.その他
  


Posted by yoshiko at 22:41

2009年09月19日

耳のまわりのいろいろな病変

今日は耳のまわりのいろいろな病変に関してお話します。face02
icon99まずはできものや先天異常です。
1.ケロイド

ピアス部位にできることがあります。
治療:切除術を行い圧迫固定を行ったり、ケナコルト局所注射などを行います。
2.アテローム耳たぶ(耳垂)にできることがあります。
治療:摘出術を行います。
3.副耳

生まれつき耳前部や耳介に存在します。胎生期の発生異常により生じます。
治療:切除術を行います。軟骨が存在するときは軟骨も含め切除します。
4.耳瘻孔

生まれつき耳前部に小さな穴が存在し、この穴から感染を起こすと腫れたりします。
治療:感染をおこしている時は切開排膿を、起こしていない時は瘻孔を摘出します。
5.耳垂裂
生まれつき耳たぶが裂けた形である場合と、ピアスなどで耳たぶが切れてなることがあります。
治療:耳垂形成術を行います。くびれを生じないようにZ形成術などを加えることがあります。
6.耳介軟骨膜炎
外傷や炎症などで皮膚と耳介軟骨の間に血や漿液が溜まります。放置しておくと、耳介に変形をきたすことがあります。
治療:内容液を吸引し、圧迫固定を行います。繰り返してしまう場合は、タイオーバー固定などを数週間行うことがあります。
icon99次に皮膚炎です。
7.皮膚炎

アトピー性皮膚炎、皮膚炎などで耳たぶの付け根が切れることがあります。また、シャンプーやリンス、毛染めなどにかぶれて耳の後ろの部位が赤くなったり、皮がむけたりします。
治療:原因となる物質の使用をやめ、ワセリンなどで皮膚を保護し、ステロイドなどの外用を行います。
  


Posted by yoshiko at 18:35

2009年09月08日

鼻まわりのいろいろな病変

今日は鼻のまわりのいろいろな腫瘍、皮膚炎についてお話します。face01
 icon98まずはできものです。
1.色素性母斑(ほくろ)

治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼か、切除術を行います。鼻部(特に鼻尖部)は部位的になるべく切除術(皮下縫合を含む)を行った方が傷痕が目立たなくてすみます。
2.毛包腫

治療:切除術を行います。
3.鼻部線維性丘疹

治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼か、切除術をおこないます。
4.その他
icon98次に皮膚炎です。
1.脂漏性皮膚炎
鼻のわき(鼻唇溝)などの脂漏部位に、赤味、皮むけ、軽い痒みが生じます。
治療:ニゾラールローション、クリームの外用、炎症が強い時は場合によってはステロイド外用を行います。ただし、ステロイド外用の場合、酒さ様皮膚炎などにならぬよう慎重に使用しなければなりません。
2.酒さ
赤ら顔、症状のひどい時は紅色丘疹が生じます。

更に症状が進むと赤鼻となります。

治療:オイル系の化粧品の使用をやめ、ビタミンB群の内服、紅色丘疹が生じた時にはミノマイシンの内服などを行います。毛細血管の拡張に対しては、Vビーム、ダイレーザーなどのレーザー治療が効果的です。
3.酒さ様皮膚炎
ステロイド外用薬の誤った使用などで、酒さと同様の症状が生じます。

治療:まず、ステロイドの外用を中止し、皮膚を刺激しないスキンケアを行います。内服は酒さと同様です。

  


Posted by yoshiko at 20:48

2009年08月26日

眼のまわりのいろいろな病変

今回から数回にわたり、顔面の部位別にできやすい腫瘍、湿疹を紹介しましょう。face02
今日は眼のまわりの病変です。
icon99まずはできものです。
1.いぼ

 老人性が多いですが、ウイルス性いぼの場合もあります。
治療:CO2レーザーで焼灼します。
2.稗粒腫

 白い硬い腫瘍で内容物がつまっています。
治療:針やCO2レーザーで穴をあけて内容物を圧出します。
3.汗管腫

 稗粒腫と似ているのですが、内容物を圧出することはできません。
治療:CO2レーザーで数回焼灼します。
4.石灰化上皮腫

治療:切除術を行います。
5.黄色腫
 高脂血症の方に多いですが、コレステロール値が正常の方にもできることがあります。
治療:コレステロール値を下げるための内服に加え、切除術などを行います。
6.霰粒腫

 皮下に誤って分泌された脂質に対する異物反応と考えられていますが、基本的には炎症による慢性肉芽腫です。
治療:摘出術、ステロイドの局所注入などがあります。
7.その他
次に、皮膚炎です。
1.かぶれ

 アイメークに関する化粧品、ビューラー、まつげパーマ、眼薬(点眼薬)などによる接触性皮膚炎です。赤くなり痒みを伴います。
治療:まず、原因物質の使用を止めることです。加えて、瞼を刺激しないようなスキンケア及び、弱いステロイド外用薬などで治療します。
2.アレルギー性の皮膚炎(花粉症など)

 アレルギー体質で、スギやひのき、ブタクサ、稲科植物、よもぎなどが飛散する季節に痒みなどの症状で発症します。

治療:アレルギー検査を行います。抗ヒスタミン剤などの内服や湿疹に準じた外用治療、スキンケアを行います。
3.その他
  


Posted by yoshiko at 11:16

2009年08月19日

さてこのしみ、あざは何でしょう?

今日はしみ、あざのいろいろについてです。face01
さて、これは何でしょう?

A.老人性色素斑です。
治療:Qスイッチレーザー、トレチノイン、ハイドロキノン外用治療などを行います。

さて、これは何でしょう?

A.肝班です。
治療:トランサミンの内服、ハイドロキノンの外用などを行います。

さて、これは何でしょう?

A.そばかす(雀卵班)です。
治療:レーザー治療、トレチノイン、ハイドロキノン外用治療などを行います。

さて、これは何でしょう?

A.遅発性太田母斑です。
治療:Qスイッチレーザーを数回行います。

さて、これは何でしょう?

A.扁平母斑です。
治療:テストレーザーを行い、効果があるようならQスイッチレーザーを行います。トレチノイン、ハイドロキノン治療を併用することもあります。
さて、これは何でしょう?

A.表皮母斑です。
治療:炭酸ガスレーザー、切除などをおこないます。
さて、これは何でしょう?

A.色素性母斑です。
治療:切除術を行います。
  


Posted by yoshiko at 10:43

2009年08月05日

さてこの皮膚炎は何でしょう?

face02Q&A第2段です。今日は皮膚炎のいろいろです。
さて、これは何でしょう?

A.貨幣状湿疹です。
治療:ステロイド外用薬や亜鉛華軟膏外用に加え、抗生剤の内服をすることもあります。
これは何でしょう?

A.手湿疹です。
治療:ワセリン、ビニールの手袋による手の保護、ステロイドの外用などを行います。
これは何でしょう?

A.かぶれ(接触性皮膚炎)です。
治療:原因物質を除去し、ステロイドの外用などを行います。
これは何でしょう?

A.あせも(汗疹)です。
治療:汗をまめに拭きとり、亜鉛華粉をふり、炎症をおこしている時はステロイドの外用などを行います。
これは何でしょう?

A.蕁麻疹です。
治療:抗ヒスタミン剤などの内服を中心に行います。
これは何でしょう?

A.脂漏性皮膚炎です。
治療:皮膚に刺激を与えないスキンケアに加え、炎症が強い時はステロイド外用、落ち着いてきたら抗真菌薬の外用などを行います。
これは何でしょう?

A.多形紅班です。
治療:原因が特定できる場合は原因に対する治療、加えてステロイド外用、抗ヒスタミン剤などの内服を行います。
これは何でしょう?

A.結節性痒疹です。
治療:難治性ですが、ステロイド外用、ステロイド含有テープの使用、ステロイドの局注などを行います。
これは何でしょう?

A.ジベルばら色粃糠疹です。
治療:症状に応じてステロイド外用、抗ヒスタミン剤の外用などを行います。
皮膚炎と言っても皮疹の性状だけでなく、分布、年齢、発生状況などにより総合的に診断を行うものですので、治りが悪い場合は早めに皮膚科を受診されてくださいね。face02
  


Posted by yoshiko at 12:13

2009年07月28日

さてこの腫瘍は何でしょう?

今日は皮膚のいろいろなできもの(よく見かける腫瘍)のクイズです。
icon79これは何でしょう?

A.加齢性のイボ(脂漏性角化症)です。
治療:炭酸ガスレーザーによる焼灼などを行います。
icon79これは何でしょう?

A.ウイルス性のイボ(尋常性イボ)です。
治療:液体窒素などによる冷凍凝固などの治療を行います。
icon79これは何でしょう?

A.ほくろ(色素性母斑)です。
治療:切除術や炭酸ガスレーザーによる切除を行います。治療法の適応は、ほくろの性状により選択されます。
icon79これは何でしょう?

A.稗粒腫です
治療:針や炭酸ガスレーザーで穴を開け圧出します。
icon79これは何でしょう?

A.老人性脂腺増殖症です。
治療:炭酸ガスレーザーで焼灼などを行います。
icon79これは何でしょう?

A.粉瘤(別名アテローム)です。
治療:化膿していれば、切開し膿を出します。化膿していない場合は、摘出術を行います。
icon79これは何でしょう?

A.軟性線維腫です。
治療:切除術を行います。
icon79これは何でしょう?

A.ケロイドです。
治療:ケナコルトなどのステロイドの局所注射などを行います。

*皮膚にできる腫瘍は他にも様々です。気になる場合、急に大きくなる場合、痛みをを伴う場合などは早めに皮膚科、形成外科などを受診されてくださいね。face02
  


Posted by yoshiko at 14:52

2009年07月17日

基本的な皮膚外用薬の使い方

 icon98基本的には医師の指示に従って使用しますが、今日は、皮膚科で処方する2つの代表的な外用薬の使用方法についてお話します。
1.抗真菌剤

 一日1回の使用で良いものと、2回使用する外用薬とがあります処方された際に指示された回数を守って使用してください。一日1回のものは入浴後に使用するのをお勧めします。基剤としては、クリームタイプが一番使用頻度が多いのですが、ローションタイプや軟膏タイプもあります。また、足白癬(水虫)の場合症状が良くなっても、最低3か月~半年ぐらいは使用を続けないと、高温多湿の環境が整うと再発することが多いですので根気強く治療を行ってください。
2.ステロイド剤:

 ステロイドは強さによりランクがあります使用する部位によりステロイドの吸収率に差がありますので、症状、部位などにより医師が判断し処方しています。例えば、顔や頸、陰部などの皮膚がうすく吸収の良い部位は弱いランクのもの、下腿や手掌、足底など吸収が悪い部位には強いランクのものなどを使用します。
 また、基剤には軟膏やクリーム、ローションとあります。亀裂がある時やじくじくしている時には軟膏基剤の方が刺激が少ないですし、夏場汗をかいたり、べとべとするのが好まれない時にはクリーム基剤のものを使用します。また、頭部の場合は毛髪があるのでローションを使用することが多いですが、傷があるとしみやすく、必要以上につけすぎることがありますので気をつけてください。
 また、症状により、ステロイド剤単独ではなく、保湿剤や角質溶解剤や亜鉛華軟膏などと混ぜて処方することもあります。
 使用回数は一日1回~3回程度ですが、医師の指示どおりに使用してください使用量は皮膚の状態によっても異なりますが、指の第一関節までのチューブ軟膏で手のひら2枚分ほど外用するのが目安です。塗りすぎた分はティッシュなどで優しく抑え拭きしましょう。

副作用について
 ステロイド外用薬は危険との誤った認識がありますが、適切な強さのものを適切な量、適切な期間使用するのは問題ありません。ただ、漫然と顔面にステロイドを使用したりすると、場合によっては酒さ様皮膚炎を引き起こしたりすることがありますので気をつけてください。
 また、ステロイドで色素沈着になるのではなく、皮膚の炎症を治療をせずに放置したり、繰り返し皮膚炎をおこすと炎症後色素沈着になることがありますので、早めに適切な治療をしましょう。  


Posted by yoshiko at 10:23

2009年07月06日

夏に向けた肌対策(夏に多い皮膚疾患の予防対策のために)

1.紫外線はきちんと防御しましょう。→怠ると日光皮膚炎(やけどのような状態)になったり、後からしみ(老人性色素斑、雀卵班、肝班など)、しわの原因となります。

icon76なってしまった場合:日光皮膚炎の場合は早めに病院で治療しましょう。しみ、しわは気になるなら秋頃、病院で積極的に治療しましょう。
2.汗はこまめに優しく拭きましょう。→怠ると湿疹の悪化、あせも(汗疹)、とびひなどの原因となります。

保冷剤をバックのなかにしのばせて、汗をかきそうな状況では上手にクールダウンするのもよいでしょう。
icon76なってしまった場合:病院で適切な治療を受けましょう。
3.発汗性の悪い衣類、靴は控えましょう。→怠ると背中や胸にニキビ(マラセチア毛包炎)やでん風(胸や背中で真菌(マラセチア)が繁殖したことによる病変)、白癬の原因となります。

アトピー性皮膚炎などの湿疹を悪化させることもあります。
合成の素材はスポーツ用などで発汗性を工夫されていないと蒸れやすいので気をつけましょう。ストッキングも要注意です。できれば、木綿、シルクなどが発汗性はよいです。
icon76なってしまった場合:病院で検査を行い、適切な治療を受けましょう。
4.金属はなるべく肌に直接つかないように気をつけましょう。→ジーンズのホックの裏側、ピアス、ネックレスの金属などが汗で溶け出して、かぶれを起こすことがあります。

ジーンズの場合は下着を間にはさむなどして直接触れないようにしましょう。汗をひどくかく時は貴金属の使用を控え目にしましょう。
icon76成ってしまった場合:原因となっているものの使用をやめましょう。ピアスの場合は穴が閉じてしまう前に早めに病院を受診しましょう。かぶれの場合も病院で早めに治療してもらいましょう。
5.野山、海でのレージャーの際は肌の露出を控え目にし、虫よけスプレーなどで対策をしましょう。→怠るとカやブユ、アブ、蜂などの被害にあうことがあります。
icon76成ってしまった場合:症状がひどい場合は早めに受診しましょう。蜂にさされた場合は念のため診察を受けられることをお勧めします。
6.その他
  


Posted by yoshiko at 11:24