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2008年08月27日

瘢痕治療(手術)

けがの傷痕、手術の傷痕で悩んでいる人もおられるかと思います。face01
今日はそんな傷あとを手術によって治療する方法(瘢痕修正手術)のお話をします。ちょっと数学的な感じがされるかもしれません。

瘢痕を修正する手術の適応となるもの
1.幅の広い傷
2.糸あとがついている傷
3.しわの線に沿っていない傷
4.傷がつれているもの(瘢痕拘縮がみられる傷)
5.赤く盛り上がっている傷(肥厚性瘢痕)(ただし、ケロイドは手術適応とはなりません)
6.その他

瘢痕修正手術の種類
1.切除、縫縮
 単純に傷痕を含めて皮膚を切除し、皮下縫合、皮膚縫合を形成外科的に行い、修正する方法です。
icon76例:比較的小さな傷痕の修正で傷あとがしわの線に比較的一致している場合、いくつかの傷痕を1本にし目立たなくする場合など。
2.Z形成術

 瘢痕を切除した上で、皮膚をZの字型に切開し、皮膚の位置を入れ替えることで、皮膚のつれ(拘縮)を解除したり、手術後に再度皮膚がつれるのを予防する目的や、しわの線に沿っていない傷の一部をしわの線に一致させ、目立たなくする目的で行います。
icon76例:耳垂(耳たぶ)の傷がつれている場合、婦人科の腹部の手術の痕が肥厚性瘢痕になっている場合、腕の傷痕が拘縮している場合など。
3.W形成術

 瘢痕を含めて皮膚をジグザグ(Wの字のように)に切開し、瘢痕を切除し、向かいあった皮膚のジグザグ同士を縫合することで、長い1本の傷の所々をしわの線に沿わせることにより、傷を目立たなくする目的、糸あとが傷のまわりに点々とついている場合の修正目的などで行います。
icon76例:顔のしわに沿っていない縦の傷あと(特に額、頬、顎)など
4.その他の修正手術  


Posted by yoshiko at 21:00

2008年08月20日

口まわりの皮疹

今日は、唇、口のまわりにできる皮膚炎についてお話します。
1.口唇ヘルペス

以前にヘルペスウイルス感染を起こし(症状のないことも多い)、神経節にウイルスが潜伏し、日差しを強く浴びたり、かぜをひいたり、疲労したり、生理前などに再燃しておきます。軽い痛み、かゆみ、違和感が前兆としておき、くちびるの周囲に小水疱ができます。一度再発すると、人によっては繰り返すことが多いです。ヘルペス性歯肉口内炎として口腔内に病変ができることもあります。かさぶたになるまではキスなどは控えましょう。
治療:抗ウイルス剤の内服、外用などを行います。
2.かぶれ(接触性皮膚炎)

口紅、リップクリーム、歯磨き粉、マンゴーなどの食物などにかぶれて起きることがあります。
治療:原因となる物の使用、摂取を止めましょう。一度反応するようになると、使用すればするほどかぶれます。使用を中止した上で、唇をワセリンで保護し、ステロイドの外用や症状がひどい時には、内服治療を行うこともあります。
3.固定薬疹

皮膚と粘膜の移行部に好発します。生理痛の薬(消炎鎮痛剤)が原因でおき、内服する度に、口周囲に紅斑、掻痒が増強し、色素沈着がみられます。
治療:原因となる薬剤を中止します。色素沈着(紫灰色)にはQスイッチレーザー治療が効果的なこともあります。
4.舐める刺激による皮膚炎

冬場におきやすく、絶えず唇を舐める癖があると、唾液による刺激で起きます。
治療:ワセリンなどで唇を保護し、石鹸、洗顔剤などの使用を控えます。
5.光線過敏症
日光による過敏症状でおきます。
治療:ノンケミカルの日焼け止めで遮光します。なるべく、帽子、日傘を使用しましょう。皮膚炎に対しては、ステロイドの外用などで治療します。
6.口角部カンジダ症

口角部にびらんなどの症状をおこします。
治療:抗真菌剤の外用を行います。
7.その他  


Posted by yoshiko at 12:26

2008年08月12日

先天性疾患(副耳、副乳など)

さて、これは何でしょう?

副耳
先天性のものです。いわいる余剰耳のようなものです。気付かずにもっている方も結構います。
icon76治療:大人の場合、局所麻酔を行い、軟骨を含めた切除を行います。気になる方は形成外科を受診しましょう。
耳前瘻孔

先天的なものです。瘻孔に感染を起こすと、化膿したり、のう胞を形成したりします。
icon76治療:炎症を起こさないようなら、そのままにしていてもよいのですが、感染を起こし化膿している場合、切開し膿を出したり、抗生物質を内服したりします。気になる場合、感染を繰り返す場合には、瘻孔を色素で染めた後、孔の皮膚も含め瘻孔を摘出します。
副乳

先天性のものです。いわいる余剰乳頭、乳輪のようなものです。
icon76治療:切除します。
  


Posted by yoshiko at 21:39

2008年08月07日

けが、やけどの応急処置

今日は怪我をした場合の自宅でできる応急処置、火傷をした場合の自宅でできる応急処置についてお話します。
この処置を自己流で間違った方法で行うと、傷の治りが遅くなったり、傷痕によりなりやすくなったりします。
きちんと処置をして、なるべく痕にならないようにしたいものです。

1.怪我をした場合
 けがをしたら、流水で十分洗い流しましょう。この際、石鹸とかは使用せず、ぬるま湯で洗い流すのが一番です。砂やよごれを十分落としましょう。
 その後、抗生物質入りの軟膏があれば綿棒でやや厚め塗り、ガーゼをあてましょう。適切な軟膏がない場合は、きれいな水道水をしめらせてよくしぼったガーゼの上に、乾いたガーゼをあてると良いでしょう。傷は乾燥させると1.5倍ぐらい治るのに時間がかかりますので乾燥させてはいけません。 
 傷が深い場合、砂などの異物が混入している場合、出血が止まらない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
1.火傷をした場合
 速やかに冷やしましょう。できれば30分ぐらい冷やすとよいです。(ただし氷などを直接あてて冷やしすぎるのは禁物です。)
 衣類の上からお湯がかかった場合は、服をぬがずそのまま、風呂場で冷水シャワーで冷やしてください。その後、水疱などができていなければ服をぬいでもよいですが、水疱などができている場合は、衣類をハサミでカットしたほうが無難です。無理やり脱ぐと、水疱ができている場合はがれてしまいます。
 ひりひりが強い場合、水疱ができている場合、黒く焦げている場合は、できるだけ早めに医療機関(皮膚科、形成外科など)を受診してくださいね。face02  


Posted by yoshiko at 00:21