2009年06月26日
蒸し暑いこの季節に悪化する疾患

1.白癬(足白癬、爪白癬など)
高温多湿な環境で悪化します。治ったと思っていても、この時期になると再び皮むけや小水疱などの症状がでてくることがあります。
治療:疑わしい場合は、まずは皮膚科で白癬か検査してもらいましょう。白癬の様に見えても異なる病気があります(掌せき膿胞症、汗疱など)。
治療薬も全く異なりますので自己判断はよくありません。また、白癬であっても外用薬(抗真菌薬)が原因で、かぶれて治らないこともありますので(よく見かけます)、治りが悪い場合も診察を受けましょう。靴、靴下は通気性の良いものにしてください。(ストッキングなどはよくありません)
2.毛包炎(頭部、背部のマラセチア毛包炎など)
頭部や顎部(髭部)に毛穴に一致した炎症を伴う小膿疱ができることがあります。背中や胸部の治りにくいニキビ様の病変はマラセチア毛包炎と言って皮膚の常在菌であるマラセチアが原因のことがあります。
治療:汗をかいたら冷たいタオルなどで拭き、汗などかきっぱなしにしない様にしましょう。なるべく涼しい環境で生活しましょう。
抗生物質の内服、適宜外用をおこないます。マラセチア毛包炎は抗真菌剤の外用を行います。
3.汗疹
いわゆるあせものことです。
治療:シャワーなどで汗を流し、よく拭いてから、亜鉛華粉(シッカロール)などをはたいておきます。炎症を伴うときはステロイドクリームの外用を行うこともあります。
4.汗疱、異汗性湿疹
てのひら、足底に水疱ができ、皮がむけてをくりかえします。汗をかく季節に悪化することが多いです。歯科金属や食べ物の中に含まれる微量な金属が汗の中に濃縮されておきる金属アレルギーの一種であるとの考えもあります。
治療:軽い場合は尿素入りの外用薬、かゆみなどを伴い症状がひどい場合は、ステロイドの外用などを行います。
5.アトピー性皮膚炎の悪化(ダニ、カビ、汗による悪化)
アトピー性皮膚炎の悪化する時期は2月~3月頃の乾燥する季節と秋口が多いのですが、6、7月頃は締め切った部屋でのダニ、カビの繁殖や、汗により悪化するケースがみられます。また、細菌感染などを伴ってとびひなどにもなりやすいので気をつけましょう。
治療:汗をかいたら冷たいタオルなどで優しく拭きましょう。汗をかいたままにしておくのがいけません。また、ぬるめのシャワーだけでも汗は流れおちるので、湿疹病変の所を石鹸でゴシゴシ洗ったりしないようにしましょう。
症状に応じて、皮膚科で外用や内服薬を処方してもらいましょう。じくじくしている場合は、抗生物質の内服や亜鉛華軟膏などで早めに治療をしましょう。
6. その他
Posted by yoshiko at
15:52
2009年06月16日
美白、老化防止のスキンケア、治療


1.なるべく紫外線にあたらないようにしましょう。(一番大事なことです。)
日傘、帽子、日焼け止め、サングラスなどでプロテクトしましょう。
また、なるべく木陰、日が差し込まない位置にいましょう。
注:日焼け止めは2時間ぐらいしか効果が持続しません。また、必要な量使用していないときちんとプロテクトできません。
2.喫煙、睡眠不足は大敵です。
喫煙は活性酸素を増やし、肌の老化を早めます。副煙の害にも気をつけましょう。
また、睡眠不足も眼のまわりのくま、肝班などのしみを増強する場合がありますので気をつけましょう。
3.基礎化粧、化粧は適度に必要な範囲で行い、必要がない場合はなるべく早めに取りましょう。
美白に効果的な製品はビタミンCやハイドロキノン配合のものです。ただし、化粧品は低刺激な製品でも人工的に作られたものです。本来は自分の肌が分泌する成分(皮脂)が一番安心安全な成分です。化粧品を過信せずに、必要な使用にとどめ、合わない、かぶれるなどの症状がある場合は、使用を控え皮膚科に相談しましょう。
不用意に使用を続けると炎症後色素沈着になることがあります。
また、落ちにくいメークは肌の弱い方、かぶれやすい方、ニキビなどができやすい方にとっては肌トラブルの原因になりますので注意して下さいね。
4.パックやマッサージはしすぎないようにしましょう。
化粧水のパックは3分~5分が適切な時間です。
長時間行ってしまうと、逆に肌の水分が奪われますので気をつけてください。また、肌が乾燥したり傷んでいる時はおこなってはいけません。かぶれることがあります。
マッサージも同様で強くこすると逆に小じわやくすみの原因になりますので、行うとしても指の腹で軽く血行をよくする程度にとどめましょう。
5.既にあるしみやくすみ、小じわが気になる場合は、なかなか化粧品や自己流のスキンケアのみでは改善がみられません。積極的な治療を行うと改善がみられることが多いので、治療を行っている医療機関に相談しましょう。





Posted by yoshiko at
14:11
2009年06月05日
切除した方がよい皮膚腫瘍
今日は、比較的よくみかける腫瘍で切除した方がよい腫瘍についてお話します。
1.青色母斑:

青い色合いのほくろに似た母斑です。まれに悪性化するので、切除をお勧めします。
2.足底の7mm以上の色素性母斑(ほくろ)、または炎症を起こしている色素性母斑:

皮膚科などで診てもらい良性のほくろの場合、7mmぐらいまでは経過観察でよいのですが、これを超える場合は、念のため切除し病理検査を行います。また、赤味などの炎症を伴っている場合も切除、病理検査の適応になります。
3.粉瘤:

放置すると次第に大きくなり化膿することがあります。自然に消滅することはありません。
4.診断に迷うイボ(老人性イボなど):

典型的な老人性イボやウイルス性イボは病理検査の必要はありませんが、診断がはっきりしない場合や、悪性の可能性も否定できない場合は切除し病理検査を行います。
5.脂腺母斑:

頭部や顔面に先天的に存在します。頭部の場合、腫瘍部は毛髪がまだらか欠損しています。悪性化することがありますので切除をお勧めします。診断に迷う場合は生検(組織の一部を切除し検査)します。
6.その他:
診断に迷う腫瘍の場合は、必要に応じて切除、病理検査を行います。
1.青色母斑:
青い色合いのほくろに似た母斑です。まれに悪性化するので、切除をお勧めします。
2.足底の7mm以上の色素性母斑(ほくろ)、または炎症を起こしている色素性母斑:
皮膚科などで診てもらい良性のほくろの場合、7mmぐらいまでは経過観察でよいのですが、これを超える場合は、念のため切除し病理検査を行います。また、赤味などの炎症を伴っている場合も切除、病理検査の適応になります。
3.粉瘤:
放置すると次第に大きくなり化膿することがあります。自然に消滅することはありません。
4.診断に迷うイボ(老人性イボなど):
典型的な老人性イボやウイルス性イボは病理検査の必要はありませんが、診断がはっきりしない場合や、悪性の可能性も否定できない場合は切除し病理検査を行います。
5.脂腺母斑:
頭部や顔面に先天的に存在します。頭部の場合、腫瘍部は毛髪がまだらか欠損しています。悪性化することがありますので切除をお勧めします。診断に迷う場合は生検(組織の一部を切除し検査)します。
6.その他:
診断に迷う腫瘍の場合は、必要に応じて切除、病理検査を行います。
Posted by yoshiko at
10:53